47NEWS >  共同ニュース >  医療・健康  >  医療新世紀 >  接触皮膚炎の検査容易に初の国産試薬キット
医療新世紀
からだ・こころナビ
2015.11.10

接触皮膚炎の検査容易に
初の国産試薬キット

151110navi.jpg
 金属や化学物質、動植物などにかぶれるアレルギー性接触皮膚炎は、原因物質(アレルゲン)をなるべく早く特定し、体から遠ざけることが大切だ。佐藤製薬 (東京)は、日本で疑われる主なアレルゲンをほぼ網羅した検査用試薬キットを製品化した。多くのアレルゲンを一度に調べられる日本向け製品は初。検査の普及が期待される。

 接触皮膚炎は、皮膚や粘膜からアレルゲンが侵入し、炎症が起こる病気。触れている箇所だけでなく、かぶれが全身に及ぶこともある。原因は化粧品や毛染め剤、アクセサリーなどが代表的だが、ゴム製品や金属製のはしなど意外な原因が見つかることも。日本では学会が、ニッケルやクロムなどの金属や、香料、ゴム添加剤、植物成分などの代表的なアレルゲンをリストアップしている。

 以前から、微量のアレルゲンを皮膚に貼り、反応によって原因を調べる検査は行われていた。ただ、従来はアレルゲンの試薬を輸入などで入手した後、少量の試薬の濃度を厳密に調整する必要もあり、実施できるのはこの病気に詳しい一部の皮膚科医に限られていた。このため、佐藤製薬が関連学会の専門家と協力し、計22種類の試薬について検査薬として承認を受け、検査キットの製品化にこぎ着けた。

 松永佳世子・藤田保健衛生大教授(皮膚科学)は「この製品には保険も適用され、医師が容易に入手できる。検査が普及すれば原因物質の見逃しが減る。原因物質を特定するには検査の反応を見極める一定の技量が必要だが、適切な生活指導によって患者の症状改善に結びつくだろう」と話している。