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2010.10.05

「ガンマナイフの最新治療-4」
画像を基に治療計画 
林基弘・東京女子医大講師


 ―ガンマナイフ治療に掛かる時間は。
 「治療そのものは1日で終わります。入院は一般的に1泊2日か2泊3日です。最近は日帰り治療も行っています」
 ―実際の治療の手順を教えてください。20101005onepoint.jpg
 「まず、3次元座標の目盛りが付いたフレームを頭部に装着します。前頭部と後頭部に2カ所ずつ局所麻酔をした上で、4本のピンで確実に固定します。痛みに対し恐怖心の強い人もいるので、鎮静剤の静脈注射もします。次にCT(コンピューター断層撮影装置)やMRI(磁気共鳴画像装置)、脳血管撮影を適宜組み合わせて行います。フレームの目盛りによって、画像の一枚一枚に脳内の位置情報が正確に記録されます」
 ―画像検査の後は。
 「すべての画像情報を専用コンピューターに転送し、どの範囲に、どれだけの線量を照射するか治療計画を立てます。画像は1人200~400枚程度にも達します」
 「照射の際にフレームと接続する金属製ヘルメットには、カメラの絞りのような役割をする穴がコバルト線源と同数の201カ所開いています。ヘルメットは4種類あって、それぞれ穴の大きさが違います。線源から放出されたガンマ線は穴を通ることにより、直径4ミリ、8ミリ、14ミリ、18ミリの球形に焦点を結びます。これらを組み合わせることで、複雑な形をした病変全体に照射が行き届くように計画します」
 ―照射の方法は。
 「ベッドに寝た状態でヘルメットとフレームを接続します。ベッドが自動的に装置の中へと移動し、入力された治療計画に沿って照射が始まります。照射中は極めて静かで痛みもありません。病変の大小や数などによって違いますが、平均1時間半ほどで終了します」
 ―治療後は。20101005onepoint2.jpg
 「3~6カ月に1度、外来で受診してもらいます。ガンマナイフは治療後すぐには結果が出ません。最初の効果判定は転移性脳腫瘍で3カ月後、良性脳腫瘍や脳動静脈奇形で3年後ですが、その後も再発や合併症の有無を確認するため経過のフォローが大切です」
 ―今後の展望を。
 「国内に一部導入されている最新鋭機は、現行システムをさらに上回る0・05ミリの照射精度を実現し、あらゆる形の病変に対応できます。この治療法はまだまだ可能性を秘めており、今後も進化を続けると思います」(共同通信 赤坂達也)(2010/10/5)