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2010.08.24

「塩分と健康-3」
加工食品や外食に主因 
木村玄次郎教授


 ―日本人の食塩摂取の現状は。
 「日本人は世界的に見て最も摂取量の多い集団に位置します。厚生労働省の2008年のデータでは、1日当たり10・9グラム。1970年代は13グラムを超えており、近年は確かに少しずつ減少してはいますが、世界的な位置に変わりはありません。生命や活力の維持に必要な塩分はごく微量で、素材そのものに含まれている塩分で十分なのですが、食塩の味に慣れて過剰に摂取する結果、高血圧などのリスクが増加しているのです」20100824onepoint.gif
 ―食塩は、日本人の食生活と切り離せないのでは。
 「確かに、みそやしょうゆなどは日本食と縁が深く、こうした食品には塩分が含まれていますが、一般家庭で料理に使う塩は1日の摂取量の20~30%にすぎないといわれています。残りの大部分、つまり塩分の主な摂取源は、加工食品やさまざまな飲料、外食です」
 ―具体的には。
 「2006年の英国の研究者の発表によれば、食塩の売り上げの40%は食品業界です。食塩の含有量を増やせば素材の味は消え、また塩分の多い食事を食べたくなります。肉や魚肉を使った製品の多くにも思っている以上の塩分が含まれています。塩をたくさん使うことで水分含量を増やすことができ、逆に素材の使用量を減らすこともできるのです。最近の加工食品では、昔のように保存を主目的に食塩を使用する頻度は少なくなっていると思います」
 「飲料も同様で、多くのソフトドリンク類には塩分が入っています。糖分は少なくても塩分が多ければ、のどの渇きが癒やされるのはその時だけで、また次を飲みたくなってしまいます」
 ―1日の摂取量をどれくらいに減らせばいいのか。
 「厚生労働省が4月に改定した食事摂取基準では、1日当たりの食塩摂取の目標量は男性で9グラム未満、女性で7・5グラム未満です。5年前の数値から男性で1グラム、女性で0・5グラム、ともに厳しくなりました。しかし、血圧を上昇させない食塩摂取量はこれよりかなり少ないと考えられています」(共同=江頭建彦)(2010/8/24)