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2010.03.09
『摂食障害-3』
懸念される人材不足
浜松医大の森則夫教授
若い女性を中心に増えている摂食障害。浜松医大 の森則夫教授に、増加の背景や治療法について聞いた。
―重症の摂食障害患者に対する「行動制限療法」とは。
「体重が極度に減っている人の場合、まずは肝臓などの状態をみながら内科の医師と相談し、徐々に口から栄養を取る訓練をします。時間をかけて体調を整えた後に行う精神療法がこの治療です。体重を増やす目標を設定し、達成した時にご褒美をあげるやり方で、より自然に、ゆっくりと体重を増やすのが目的です。体重が増えると次第に症状が軽くなります」
―具体的な方法は。
「目標分だけ体重が増えたら、ベッドから起きて自室から出ていいよとか、実家に電話していいよとか、お母さんと外出していいよと決めるんです。本人の意欲をかき立てるものだから、医師が勝手に行動制限や目標を決めることはない。入院してすぐにはできず、時間がたって医師と患者の関係ができてから、こんな治療法があるけどどうでしょうかと相談し、スケジュールをつくっていきます」
―典型的な症例は。
「ある女の子は高校で陸上部だったが、大学に入って運動をやめても食べる量が変わらず、体重が増えました。合コンで男性に太っていることを指摘され、過剰なダイエットを始めたんです。やせると鏡を見るのが楽しくなる。ただ人間はずっと食べずにいることはできないので反動で食べる。その結果、食べると吐くのを繰り返すようになりました」
「拒食症は一切何も食べないのではなく、食べて吐くのが習慣になることが多いです。母親によると、夜中に冷蔵庫の生肉を口に詰め込んで吐くこともあったようです。眠れず授業に出られず、いらいらして強迫症状も出てくる。大学に通いながら治療したが、ストレスにとても弱くなった。ちょっとしたことでうつ状態になるので、長く経過を観察することが必要になりました。まれなケースだが、統合失調症なのに摂食障害に似た初発症状を示す人もいるので注意が必要です」
―治療態勢の課題は。
「摂食障害は薬が効かず、じっくり時間をかけて患者と話をすることが必要です。治療が長期に及ぶためマンパワーも要求されるが、患者の数は増える一方で、医師や看護師の数がぎりぎりの一般病院では対応できていないのが現状です。精神科の臨床現場で経験を積んだ人材を育成し、医療システムを充実させることが求められています」(共同通信 吉村敬介)(2010/03/09)
―重症の摂食障害患者に対する「行動制限療法」とは。
「体重が極度に減っている人の場合、まずは肝臓などの状態をみながら内科の医師と相談し、徐々に口から栄養を取る訓練をします。時間をかけて体調を整えた後に行う精神療法がこの治療です。体重を増やす目標を設定し、達成した時にご褒美をあげるやり方で、より自然に、ゆっくりと体重を増やすのが目的です。体重が増えると次第に症状が軽くなります」
―具体的な方法は。

「目標分だけ体重が増えたら、ベッドから起きて自室から出ていいよとか、実家に電話していいよとか、お母さんと外出していいよと決めるんです。本人の意欲をかき立てるものだから、医師が勝手に行動制限や目標を決めることはない。入院してすぐにはできず、時間がたって医師と患者の関係ができてから、こんな治療法があるけどどうでしょうかと相談し、スケジュールをつくっていきます」
―典型的な症例は。
「ある女の子は高校で陸上部だったが、大学に入って運動をやめても食べる量が変わらず、体重が増えました。合コンで男性に太っていることを指摘され、過剰なダイエットを始めたんです。やせると鏡を見るのが楽しくなる。ただ人間はずっと食べずにいることはできないので反動で食べる。その結果、食べると吐くのを繰り返すようになりました」
「拒食症は一切何も食べないのではなく、食べて吐くのが習慣になることが多いです。母親によると、夜中に冷蔵庫の生肉を口に詰め込んで吐くこともあったようです。眠れず授業に出られず、いらいらして強迫症状も出てくる。大学に通いながら治療したが、ストレスにとても弱くなった。ちょっとしたことでうつ状態になるので、長く経過を観察することが必要になりました。まれなケースだが、統合失調症なのに摂食障害に似た初発症状を示す人もいるので注意が必要です」
―治療態勢の課題は。
「摂食障害は薬が効かず、じっくり時間をかけて患者と話をすることが必要です。治療が長期に及ぶためマンパワーも要求されるが、患者の数は増える一方で、医師や看護師の数がぎりぎりの一般病院では対応できていないのが現状です。精神科の臨床現場で経験を積んだ人材を育成し、医療システムを充実させることが求められています」(共同通信 吉村敬介)(2010/03/09)


