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2010.03.02
『摂食障害-2』
薬効かず難しい治療
浜松医大の森則夫教授
若い女性を中心に増えている摂食障害。浜松医大 の森則夫教授に、増加の背景や治療法について聞いた。
―摂食障害の治療法は。
「うつや統合失調症と違って、摂食障害そのものに効く薬が存在しないため治療は難しい。大まかに言うと、軽症の人には『認知療法』を、重症の人には栄養補給しながら『行動制限療法』というのをやります」
―軽症の特徴は。
「自分の症状をなぜなんだろうかと思うことができる。体重が増えるのを受け入れなければと思うこともできる。ボディー(体形)イメージの障害が重くなくて、性格的な偏りがそれほどない人なら、認知療法だけで十分です」
―認知療法とは。
「例えば、お母さんと子どもが夜道を歩いていて、ずっと遠くに白いものが見える。子どもはわけもなく怖がるが、一緒に近くまで行って正体を見せれば恐怖は消える。これと同じように、患者さんの病歴や食べなくなった経緯を、治療者と一緒に分析していく手法です」
―治療のゴールは。
「自分が摂食障害になったのは、こういう事がきっかけだったんだと、それをつかんだだけで治療はほぼ完了します。特別なことをするのではなく、より深く掘り下げていって、本人に気付かせるということ。きっかけで多いのが恋愛です。彼氏に太っていると言われたとか、あこがれの女性がやせているとか、ささいな事が少なくない」
―重症の場合は。
「ひどい拒食症の場合、体重が20キロ台前半まで落ち込んで、枯れ木のようになることもある。横になると掛け布団の重みでつぶれて、自分で起き上がれないぐらいです。入院するとまず栄養を補給し、体重を回復させるのが第一。だが重症になると『自分は病気じゃない。太りたくない』と言って治療を激しく拒否する人もいるので、行動制限療法をします」
―身体的な影響は。
「ホルモンのバランスが崩れて生理が止まり、眠ることができなくなる。血液量が減り、心臓が小さくなる。全身疾患と言っていいでしょう。長期間の低栄養のため肝臓機能が低下し、入院して栄養剤を与えると肝臓の具合がさらに悪くなる場合もあります」
―治療期間は。
「重いと入院が1年以上に及ぶこともある。通常は3カ月ぐらいかかります。ただ退院しても社会生活や日常生活が難しく、再び悪くなって入院してくることがあるんです。何度も治療しないといけないのは、ほかの重い病気と同じですね」(共同通信 吉村敬介)(2010/03/02)
―摂食障害の治療法は。
「うつや統合失調症と違って、摂食障害そのものに効く薬が存在しないため治療は難しい。大まかに言うと、軽症の人には『認知療法』を、重症の人には栄養補給しながら『行動制限療法』というのをやります」
―軽症の特徴は。
「自分の症状をなぜなんだろうかと思うことができる。体重が増えるのを受け入れなければと思うこともできる。ボディー(体形)イメージの障害が重くなくて、性格的な偏りがそれほどない人なら、認知療法だけで十分です」
―認知療法とは。
「例えば、お母さんと子どもが夜道を歩いていて、ずっと遠くに白いものが見える。子どもはわけもなく怖がるが、一緒に近くまで行って正体を見せれば恐怖は消える。これと同じように、患者さんの病歴や食べなくなった経緯を、治療者と一緒に分析していく手法です」
―治療のゴールは。
「自分が摂食障害になったのは、こういう事がきっかけだったんだと、それをつかんだだけで治療はほぼ完了します。特別なことをするのではなく、より深く掘り下げていって、本人に気付かせるということ。きっかけで多いのが恋愛です。彼氏に太っていると言われたとか、あこがれの女性がやせているとか、ささいな事が少なくない」
―重症の場合は。
「ひどい拒食症の場合、体重が20キロ台前半まで落ち込んで、枯れ木のようになることもある。横になると掛け布団の重みでつぶれて、自分で起き上がれないぐらいです。入院するとまず栄養を補給し、体重を回復させるのが第一。だが重症になると『自分は病気じゃない。太りたくない』と言って治療を激しく拒否する人もいるので、行動制限療法をします」
―身体的な影響は。

「ホルモンのバランスが崩れて生理が止まり、眠ることができなくなる。血液量が減り、心臓が小さくなる。全身疾患と言っていいでしょう。長期間の低栄養のため肝臓機能が低下し、入院して栄養剤を与えると肝臓の具合がさらに悪くなる場合もあります」
―治療期間は。
「重いと入院が1年以上に及ぶこともある。通常は3カ月ぐらいかかります。ただ退院しても社会生活や日常生活が難しく、再び悪くなって入院してくることがあるんです。何度も治療しないといけないのは、ほかの重い病気と同じですね」(共同通信 吉村敬介)(2010/03/02)


