からだ・こころナビ
2010.02.02
「基準範囲」の精度向上へ
血液検査で大規模国際研究
採血して調べるさまざまな検査項目で、数値がこの範囲に入っていれば健康と判定される上下の幅は「基準範囲」と呼ばれる。正常か異常かの物差しになるが、項目によっては検査施設でばらつきがあるため、精度の良い範囲を検査項目ごとに設定しようと、大規模な国際研究が進んでいる。検査の信頼性を高め、誤判定を防ぐのが目的だ。
血液検査では、がんの危険性や肝臓、腎臓などの機能のほか、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす動脈硬化の程度など、体の状態が広くチェックできる。
基準範囲は、健康な人を集めて各項目を測定、データを統計的に処理して求めるもので、平均値を挟んで95%の人が含まれる範囲を示す。
しかし、国際研究の責任者を務める市原清志・山口大教授(臨床検査医学)は「基準範囲は、病院や検査会社がそれぞれ決めていることが多く、上限値、下限値は項目によってずれや施設間格差があるのが現状だ」と指摘する。検査を受ける施設が変わると、正常や異常の判定も変わってしまうことがあるという。
市原教授によると、確かな基準範囲を決めるには、20~60代の多数の人からデータを集める必要がある。現状では、項目によっては男女合わせて100人程度の結果から設定されているが、対象者が少ないと不安定な数値となり不十分だとしている。
今回の研究には、北海道から沖縄までの病院など国内の約50施設と、韓国や中国、マレーシアなどアジア各地の約20施設が参加している。
参加施設の検査部門の職員ら計約3500人(国内約2千人、国外約1500人)から採血した検体を、約90の項目ごとに個別の施設に集めて今年3月までに測定し、基準範囲を求める。性別や年代別、地域ごとの基準範囲も設定する予定だ。
基準範囲は、検査試薬などの種類が異なっても共有して使えるよう、互換性を持たせる工夫もしている。
研究には、国内外の臨床検査医らが所属する国際臨床化学連合や日本臨床化学会が協力しており、これだけ大規模なものは初めて。市原教授は「十分なデータから基準範囲を定め、普及を進めたい」と話しており、今年後半からは欧米にも研究対象を広げるという。
血液検査では、がんの危険性や肝臓、腎臓などの機能のほか、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす動脈硬化の程度など、体の状態が広くチェックできる。

基準範囲は、健康な人を集めて各項目を測定、データを統計的に処理して求めるもので、平均値を挟んで95%の人が含まれる範囲を示す。
しかし、国際研究の責任者を務める市原清志・山口大教授(臨床検査医学)は「基準範囲は、病院や検査会社がそれぞれ決めていることが多く、上限値、下限値は項目によってずれや施設間格差があるのが現状だ」と指摘する。検査を受ける施設が変わると、正常や異常の判定も変わってしまうことがあるという。
市原教授によると、確かな基準範囲を決めるには、20~60代の多数の人からデータを集める必要がある。現状では、項目によっては男女合わせて100人程度の結果から設定されているが、対象者が少ないと不安定な数値となり不十分だとしている。
今回の研究には、北海道から沖縄までの病院など国内の約50施設と、韓国や中国、マレーシアなどアジア各地の約20施設が参加している。
参加施設の検査部門の職員ら計約3500人(国内約2千人、国外約1500人)から採血した検体を、約90の項目ごとに個別の施設に集めて今年3月までに測定し、基準範囲を求める。性別や年代別、地域ごとの基準範囲も設定する予定だ。

基準範囲は、検査試薬などの種類が異なっても共有して使えるよう、互換性を持たせる工夫もしている。
研究には、国内外の臨床検査医らが所属する国際臨床化学連合や日本臨床化学会が協力しており、これだけ大規模なものは初めて。市原教授は「十分なデータから基準範囲を定め、普及を進めたい」と話しており、今年後半からは欧米にも研究対象を広げるという。


