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2009.12.22

「つめのトラブル-(1)」
さまざまな機能担う 
野田弘二郎院長

 ほうっておくと深刻な痛みに悩まされ、変形・変色すると見た目も気になるつめ。案外知られていない役割や病気について、「神楽坂 肌と爪のクリニック 」(東京都新宿区)の野田弘二郎院長に聞いた。
 ―つめはどんなものか。
 「皮膚の表面の角質層や、髪の毛と同じケラチンというタンパク質でできています。根元の皮膚の下にある『爪母』でつくられ、先の方へ押し出されるように成長します。つめの中で白い半月のように見えるのは爪母の一部です。半月の大きさが体調の良しあしに関係するとも言われますが、つめの根元にある皮膚の覆い方で変化して見えるだけで、実は関係ありません」
 ―伸び方は。
 「手のつめは1日に約0・1ミリ、月に3ミリほど伸びるので、4~6カ月で生え替わることになります。足のつめはこの半分のスピードです。ほぼ一定の速さで成長し、つくられた時期のつめや体の状態を反映するので、大きな病気をすると伸びが止まり、横筋となって現れます」
 ―年齢はつめの状態に影響するか。
 「肌や髪の毛と同じようにつめも老化します。年を取ると伸びが遅くなって厚くなり、透明度もやや失われます。外気に触れる時間も長くなるためつやがなくなり、硬くもろくなります」
 ―つめの機能は。
 「指の先の皮膚や脂肪の形を整えて保っています。けがも防ぎます。つめが支えになるので小さな物をつまみやすく、体のバランスを取って歩く際に力を入れるのにも役立ちます。外部からの力はまずつめに伝わり、その力が跳ね返って、つめの下にある『爪床』という部位に伝わるため、圧力や痛みをより鮮明、敏感に感じられるのです」
 ―病気の兆候はつめに現れるか。20091222onepoint.jpg
 「肝硬変になると白く濁るとか、鉄欠乏性貧血では丸みがなくなるなどする『スプーンづめ』、心臓や肺に病気があると指やつめが丸く太くなる『バチ指』、糖尿病ならつめとその周りに感染症や壊死が生じるなど、さまざまな兆候が出ると言われますが、必ずしもそうなるわけではありません。診断に使うというよりヒントになる程度です。心配な人には、それぞれの病気を専門にする医師を受診するよう勧めます」
 × × ×
 のだ・こうじろう 1967年、熊本県生まれ。久留米大医学部卒。パリ第7大サンルイ病院留学、昭和大形成外科などを経て2009年3月に「神楽坂 肌と爪のクリニック」開業。(共同通信 谷本敏之)(2009/12/22)