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2009.09.29

「歯の矯正-2」 
不正咬合のタイプは 
茂木悦子准教授 

 歯列の矯正は、かみ合わせや見た目の美しさのためだけでなく、歯の健康を保つ上でも重要だ。茂木悦子・東京歯科大 准教授(歯科矯正学)に実際の治療も含め聞いた。
 ―かみ合わせに異常がある「不正咬合」の原因は。
 「遺伝的なものもありますが、それだけではなく、虫歯などで歯が抜けたのを放置し、その両脇の歯が倒れてくるケースもあります。また、唇をかんだりなめたり、唇を閉じずに口をポカンと開けていたりして、舌が見え隠れする人は、歯に少しずつ力が加わり、かみ合わせや歯並びが悪くなることがあります。この場合は歯列矯正だけでなく、口の周囲の筋肉を強くしてバランスを整え、正しく機能させる『筋機能療法』を検討します」
 ―不正のタイプは。
 「いくつかあります。通常、口を閉じると上の歯は下の歯を覆った状態ですが、上あごの過剰発達や下あごの未発達があると『上顎前突』、いわゆる出っ歯になります。この逆が『下顎前突』、いわゆる受け口で、どちらも前後的な不正です」
 「一方、水平的な不正咬合として、歯とあごの大きさが合っておらず、歯が重なるなどする『叢生』(乱ぐい歯)があります。よく知られている八重歯は乱ぐい歯の典型です。逆に、歯と歯の間にすき間があるのが『空隙歯列弓』(すきっ歯)です。前後的な不正と乱ぐい歯は、矯正治療で扱うケースの中心的なものです」
 ―ほかには。
 「上下的なかみ合わせの不正として、奥歯でかんでも上下の前歯が開いたままかみ合わない『開咬』があります。食べ物を飲み込む時、前歯の開いた部分を舌でふさいで飲み込むため舌が歯に力を加え、開咬は悪循環に陥ります」090929onepoint.jpg
 「開咬とは反対に、上下の歯が深くかみ合いすぎる『過蓋咬合』や、あごの骨が横方向にずれて生じる『交又咬合』などの不正があります。たいていはいくつかが組み合わさり複雑な様相を呈します。精密検査でこれら不正のタイプと程度を診断し、最も適切な矯正治療を選んで行います」
 ―治療での注意点は。
 「形のことだけでなく唇や舌、呼吸にも注意を払います。例えば口を開けて口で呼吸をしていると、口の中が乾燥し唾液の恩恵が受けられません。唾液は消化のほか、口内の汚れを洗い流して歯をきれいにし、歯や歯肉を刺激から守るなど重要な役割をしています。唇を閉じていると唾液がちゃんと働けます。楽に唇を閉じ、鼻で正しく呼吸できるようにすることも矯正の大事な目的です。習慣が小さいうちから身につけられるよう手助けします」(共同通信 江頭建彦)(2009/09/29)