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2009.08.18
「新型インフルエンザ-1」
医療の提供継続が課題
安井良則主任研究官
世界中に広がり続ける新型インフルエンザ。国内発生当初、大阪府内での疫学調査などに当たった国立感染症研究所感染症情報センター の安井良則主任研究官に、実態や、秋以降に予想される大流行への備えを聞いた。
―現状をどうみるか。「新型インフルエンザの感染性は通常のインフルエンザと遜色がなく、感染してからの発病率は季節性に比べて高いとみられる。これは新型にはみな免疫がないとみられるためだ。現在の流行の中心は中高生。季節性では、中高生は繰り返しウイルスの感染を受けているためある程度の免疫を持つ人が多く、流行の中心とはならないが、今回は異なっている」
「中高生は活動範囲が幼児や小学生より広く、地域の流行が大きくなる可能性あるが、国内に新型インフルエンザが入ってきたのは通常の流行シーズンが終わった後だったため大きな流行にはならなかった。また国内で初めて神戸、大阪で患者が確認された際、感染が広がりかけたところで大規模な休校措置を取ったことで一気に流行を抑えることができた。賛否はあるが、これによって日本は他の国に比べ1カ月か2カ月、時間稼ぎができただろう」
―暖かい時期にも感染が広がっているが。
「過去のインフルエンザのパンデミック(世界的大流行)でも、夏に増えていたケースはある。原因の特定は難しい。あらゆる年齢層で発病率が高いことが影響しているのではないか。夏休みに入っても、大阪などでは新型インフルエンザの患者発生が収まらないとの声が現場から聞こえてくる。このまま学校が始まれば、早々に流行が拡大していく可能性がある。北半球の他の国で流行し、そこからウイルスが入ってきてさらに拡大することも考えられる」
―日本では重症者がほとんど出ていないが。
「日本ではもともと、インフルエンザにかかった人はすぐに医療機関を受診している。ほかの国に比べて発病者が早期に発見され治療を受けることができている。タミフルなどの治療薬も発病後早期に処方され、これが重症者がほとんどいないことにつながっている可能性がある」
「だが、本格的に流行し患者が大量発生すれば医療機関へのアクセスが悪くなり、早期に受診、治療を受けることができなくなることが心配される。大流行時に医療サービスの提供が継続できるかは大きな課題だ」
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やすい・よしのり 1995年、大阪市立大大学院医学研究科卒。堺市保健所医長、同保健所副理事を経て、2004年から国立感染症研究所感染症情報センター主任研究官。大阪府出身。(共同通信 山本峰次)(2009/08/18)


