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2009.07.21

「口臭-1」
40~50代がピーク
川口陽子教授

 自分では気付きにくいが、知らないうちに他人とのコミュニケーションの障害になることもある「口臭」。東京医科歯科大病院 で口臭専門の「息さわやか外来」診療科長を務める川口陽子教授に、原因や最新の診断について聞いた。
 ―医学的に「口臭」とは。
 「呼吸や会話の時に口から出る息が、第三者にとって不快に感じられるものと定義されます。嗅覚は主観的なものなので、同じ人が同じにおいをかいでも体調や精神状態で受け止め方は異なりますし、慣れも生じるため、自分のにおいを自分で確かめるのは難しいです。口臭があれば相手に不快感を与えて恥ずかしい思いをしたり、心に負担を感じて消極的になったりして、良好な人間関係を築くことができなくなってしまいます」
 ―なぜにおうのか。
090721onepoint.jpg 「口の中の細菌が、新陳代謝ではがれた粘膜の上皮や血球の成分などを分解し、『揮発性硫黄化合物(VSC)』と呼ばれるガスをつくります。これは卵の腐ったにおいがする硫化水素、血なまぐさい、魚の腐ったにおいのメチルメルカプタン、生ごみのようなにおいのジメチルサルファイドという3種類のガスから成っており、口臭の原因によってVSCに占める割合が変わります。検査や診察で原因を特定し、必要性に応じて治療していくのがわれわれの外来です」
 ―どういう人が受診するのか。
 「年間1500~1800人が息さわやか外来を受診しますが、口臭による障害として『話ができない』『消極的になる』を挙げる人が特に多く、『人と行動できない』『集中できない』などがこれに続きます。国の調査では、口臭に悩む人の割合は40~50代がピークで、われわれの外来受診者もほぼ同じ傾向です」
 「半数以上は10年以上悩んでおり、思春期のころから60年間悩み続けたという人もいました。一方で、中高年男性の中には、自分ではまったく口臭に気付かず、家族に説得されて受診する人も少なくありません。小さな子供でも、親が気になり連れて来られるケースがあります」
 × × ×
 かわぐち・ようこ 79年、東京医科歯科大歯学部卒。同学部助手、オーストラリア・メルボルン大、米国立衛生研究所、デンマーク・コペンハーゲン大の研究員などを経て00年から東京医科歯科大大学院健康推進歯学分野教授。横浜市出身。(2009/07/21)