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2009.06.09

コンタクト、遠近両用も
「目線の移動なし」増える

 始まりの年齢に個人差はあっても、避けて通れない老眼。眼鏡などの掛け替えが面倒だという人は「遠近両用」の世話になることになる。意外に知られていないが、コンタクトレンズにも遠近両用のさまざまなタイプがあり、近年は目線を移動させずに遠くと近くの両方を見ることができるものが増えてきた。
 眼球でレンズの役目をしている水晶体から入った光が、奥にある網膜上で像を結ぶと物が見える。水晶体の周囲にある毛様体筋の働きで水晶体が厚みを変えることで、対象までの距離に応じピントが合う仕組みだ。
 老眼は、加齢の影響で水晶体の弾力が失われ、近くを見ようとしても膨らみにくくなる状態。眼鏡やコンタクトで水晶体の機能を補ってやれば、網膜上に像を結べる。
 従来のコンタクトで老眼に対処するには、近視の度数を弱めたり、片目を遠く用、もう片目を近く用に矯正したりする方法があるが限界もあり、メーカー各社は遠近両用コンタクトの潜在的需要は高いとみている。
 通常使用される遠近両用コンタクトは2タイプで、ハードレンズに多いのが「交代視型」。眼鏡と同じように、レンズに遠くを見る部分と近くを見る部分を配置し、視線を移動させてどちらかで物を見る。
 一方、ソフトレンズや一部のハードでは「同時視型」が採用されている。レンズの中心部に近く、その外側に遠くを見る部分を同心円状に配置。交代視型と違い、網膜上には常に近くの物と遠くの物両方の像が結ばれ、目線はそのままで見たい物を脳が自然に選択して認識する。近く用と遠く用の配置が逆のものや、交互に配置したものもある。
 一般に、見え方の鮮明さや明るさでは交代視型が勝る一方、視線移動時の一瞬の見えにくさがない点や、処方のしやすさでは同時視型が優れているとされる。各社は、近くを見る部分と遠くを見る部分とで度数を段階的に変化させ、慣れやすくするなどの工夫をしている。
 取り扱いが容易なソフトの一日使い捨てタイプを昨年発売したチバビジョン(東京)の土屋二郎製品情報本部長は「老眼鏡を使いたくないという人や、スポーツをする人などに向いているが、一定の限界があるのも事実。医師とよく相談して処方を受けてほしい」と話している。 (2009/06/09)