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2009.06.24
「高齢者の口腔ケア-1」
生きている証しにかかわる
米山武義院長
歯科治療と併せ、日々の口腔ケアを怠ると全身の病気にもつながりかねない。高齢者や要介護者に対するケアの重要性は今後ますます高まる。在宅や施設での訪問診療に加え、研究も続ける米山歯科クリニック (静岡県長泉町)の米山武義院長に聞いた。
―高齢者や要介護者への口腔ケアの目的は。
「虫歯や歯周病のほか、口腔内の細菌がつばや飲食物とともに気管から肺に入って起きる誤嚥性肺炎の予防が大きな目的です。ほかにも、ものを飲み込む嚥下機能の改善、口の中の爽快感や感覚の向上による食欲増進なども目的です」
「口でおいしく食事すれば体力の維持・回復や日常生活の基本動作(ADL)向上、認知機能の低下予防が期待できます。言葉が明瞭になったり口臭が消えたりすることで、周囲とのコミュニケーションも改善します」
―高齢者などへの啓発は遅れているようだ。
「幼児や学童、成人への口腔保健活動は一生懸命行われていますが、高齢者や要介護者については医療関係者ですらあまり重視してきませんでした。近年、口腔ケアの重要性を示すさまざまな研究結果が示され、大切さが分かってきました」
―具体的には。
「例えば私や東北大のグループが、全国11の特別養護老人ホームの入所者を対象に行った研究があります。介護者らによる毎日の口内清掃に加え、歯科衛生士による専門的な口腔ケアも行ったグループと、入所者ご本人か介護者らによる従来通りの清掃を行うグループとを比較したところ、2年間の肺炎発症率は入念にケアしたグループの方が40%あまり低くなっていました」
「ケアしたグループでは、肺炎による死亡者数や発症した際の重症度も抑えられ、口腔ケアが歯の健康だけでなく命を守るのにもつながることが示されました。認知症の進行が有意に抑制されることも分かりました。生きている証しは食べること、息をすること、しゃべること。そのすべてにかかわる口腔ケアは、人間の尊厳を守るためにもとても意義のあることです」
× × ×
よねやま・たけよし 79年、日本歯科大歯学部卒。同大助手、スウェーデン・イエーテボリ大歯学部留学などを経て、90年から米山歯科クリニック院長。
―高齢者や要介護者への口腔ケアの目的は。「虫歯や歯周病のほか、口腔内の細菌がつばや飲食物とともに気管から肺に入って起きる誤嚥性肺炎の予防が大きな目的です。ほかにも、ものを飲み込む嚥下機能の改善、口の中の爽快感や感覚の向上による食欲増進なども目的です」
「口でおいしく食事すれば体力の維持・回復や日常生活の基本動作(ADL)向上、認知機能の低下予防が期待できます。言葉が明瞭になったり口臭が消えたりすることで、周囲とのコミュニケーションも改善します」
―高齢者などへの啓発は遅れているようだ。
「幼児や学童、成人への口腔保健活動は一生懸命行われていますが、高齢者や要介護者については医療関係者ですらあまり重視してきませんでした。近年、口腔ケアの重要性を示すさまざまな研究結果が示され、大切さが分かってきました」
―具体的には。
「例えば私や東北大のグループが、全国11の特別養護老人ホームの入所者を対象に行った研究があります。介護者らによる毎日の口内清掃に加え、歯科衛生士による専門的な口腔ケアも行ったグループと、入所者ご本人か介護者らによる従来通りの清掃を行うグループとを比較したところ、2年間の肺炎発症率は入念にケアしたグループの方が40%あまり低くなっていました」
「ケアしたグループでは、肺炎による死亡者数や発症した際の重症度も抑えられ、口腔ケアが歯の健康だけでなく命を守るのにもつながることが示されました。認知症の進行が有意に抑制されることも分かりました。生きている証しは食べること、息をすること、しゃべること。そのすべてにかかわる口腔ケアは、人間の尊厳を守るためにもとても意義のあることです」
× × ×
よねやま・たけよし 79年、日本歯科大歯学部卒。同大助手、スウェーデン・イエーテボリ大歯学部留学などを経て、90年から米山歯科クリニック院長。


