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2008.02.05

フケの多くは脂漏性皮膚炎
適切な治療で改善

  色の濃い服を着る機会が多い冬場には、特に気になりやすいフケ症。不潔なイメージが付きまといがちだが、多くは「脂漏性皮膚炎」の初期症状だと考えられており、専門医は適切な治療やスキンケアで改善すると指摘する。
 「軽症の時はフケだけの場合が多いが、進行すると赤くかさかさした湿疹(しっしん)ができたりする。炎症がさらに悪化して毛の根元にある毛包に及ぶと、抜け毛の原因にもなる」と話すのは、NTT東日本関東病院(東京都品川区)の五十嵐敦之皮膚科部長。
 脂漏性皮膚炎は、体の表面を覆う皮脂の分泌が多い人に発症しやすい。できる場所は、頭部では頭皮以外にまゆや鼻の脇、外耳道や耳の後ろ、体では脇の下や胸・背中の真ん中など。
 五十嵐さんによると、皮脂の分泌は男性ホルモンに関係するため、患者は成人では男性が女性の約2倍で、男女とも中年以降の人に発症しやすい。
 発症や症状悪化にかかわると考えられているのが、皮膚の常在菌である「マラセチア属」の真菌(かび)。この菌は脂質を好み皮脂の成分を分解するが、その際できる物質が皮膚を刺激して炎症を引き起こす。ただ、脂漏性皮膚炎は真菌による感染症とはメカニズムが異なるという。
 治療は塗り薬などの外用剤が中心。かつては副腎皮質ホルモン(ステロイド)剤が主体だったが、マラセチア属の真菌の増殖を抑える抗真菌薬「ケトコナゾール」(一般名)もよく効くことが分かり、重症度に応じ併用されている。
 「ステロイドは即効性は高いが、長期間使い続けると毛細血管拡張などの副作用の恐れもある。ケトコナゾールは効果が出るのにやや時間がかかるが長期間使用できる」と五十嵐さん。最初はステロイドで症状を改善し、徐々にケトコナゾールに切り替え使用頻度を減らす方法などがある。
 五十嵐さんは「抗真菌薬入りや抗炎症作用のあるシャンプーを適切な頻度で使ったり、十分な睡眠やバランスの取れた食事をしたりと、日常生活にも注意してほしい」と助言する。
 フケ症は、アトピー性皮膚炎や尋常性乾癬(かんせん)といった慢性の皮膚病でもみられることがある。見分けにくい場合もあるため、五十嵐さんは医師に相談するよう勧めている。 (2008/02/05)