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子育て主夫ネット「レノンパパ」

主夫パパはかっこいい 8月に都内でサミットを計画

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    レノンパパの浅田直亮さん

 育児に積極的な「イクメン」がブームだが、パートナー以上に育児・家事に関わる「子育て主夫」を自認する男性は少ない。そんな主夫同士でつながり、情報発信しようと、東京都練馬区の浅田直亮さん(52)と同清瀬市の梶勇基さん(30)で立ち上げた「子育て主夫ネットワーク『レノンパパ』」。今年8月には、主夫パパが集う初のサミットを都内で開く計画だ。「堂々と子育て主夫宣言することで、主夫に対するマイナスイメージをかっこいいイメージに変えたい」と話している。

 ▽妻とバトンタッチ
 いつも子連れでの活動の打ち合わせに使っているという清瀬市内の屋内遊び場。「代表は決めていないので」と、2人で取材に応じてくれた。
 年長の浅田さんの本職はシナリオライター。しかし、2007年の長男誕生を機に仕事を縮小し、現在は、専門学校の講師を週2回務める以外は主夫業に専念している。
 「もともと自由業なので、一般企業に勤める妻の育休中は夫婦2人で子育てをしていました。保育園に預けようにも、僕が仕事に行くのは夜や週末なので時間が合わない。妻の復職後、自然な流れで主夫になりました」

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   レノンパパの梶勇基さん

 一方の梶さんは2人の息子が2歳と0歳だった09年に特養ホームの介護職を退職し、専業主夫になった。
 「勤めている時から家事をするのは苦じゃなかったけれど、夜勤もあって、家族との時間が少ないのが悩みでした。反対に、長男の妊娠をきっかけに専業主婦になった妻は『社会に出たい』が口癖でした。『それならチェンジしてみよう』と話し合い、僕が仕事を辞め、代わりに妻が再就職しました」

 ▽孤独と闘って
 ともに、大きな気負いもなく選んだ主夫生活。しかし、待ち受けていたのは、慣れない子育てに追われ、孤独と闘う日々だった。
 「子育てがこんなに大変だったのかと驚きました。一日中、やることがあり、休む暇もない。妻に『帰りが遅い』と責めてしまうこともありました」(梶さん)
 「話し相手がいないのが最大のストレスでした。妻が風邪をひいて実家に帰った時には、丸2日間息子と二人っきり。ほんとうにつらかった」(浅田さん)

 
 悩みを共有できる仲間を求め、地域の公園や子育て広場に通うようになったが、平日の日中に出会うのはママばかり。
 「ママたちの輪には入りづらく、たまに、パパを見つけて声をかけても、主夫だと分かると、相手が引いているのを感じることもあったりして、だんだん面倒になってきました」(浅田さん)
 「ママの中で、主夫は珍しいお客さん扱い。かと言って、週末の公園で会うパパたちは、あまりパパ友を求めていないようでした。どこかに同じ立場の主夫がいるはず、と、近隣自治体の広場や児童館まで足を伸ばしましたが、見つかりませんでした」(梶さん)

 ▽イメージを変えたい
 そんな2人が出会ったのは昨年7月。それぞれの悩みを相談していた子育て支援団体の仲介がきっかけだった。同じ鉄道沿線に住んでいることが分かり、意気投合した。
 「同じ目線で話せることが、驚くほど気楽で、安心できました。ほかにも孤独と闘っている主夫はいるはず。主夫同士つながれるネットワークが必要だと話し合いました」(梶さん)
 
 任意団体として「レノンパパ」を立ち上げ、今年4月から本格的に活動を開始。6月に初めて開いた交流会には、告知不足にも関わらず、8組の主夫親子が集まった。団体名は、子育てのために一時音楽活動を停止したジョン・レノンにちなんでつけた。
 「子育てほどクリエイティブな仕事はないのに、社会の評価はまだまだ低いと思います。主夫だけでなく、子育てそのものの評価を見直してもらうためにも、主夫であることを胸を張って言えるよう、社会の意識を変えたいと思っています」(浅田さん)

 最後に、子育て主夫家庭の利点を尋ねると、口を揃えて家族の絆の強さを挙げた。
 「子育て主夫家庭の働くママは、イクメンと呼ばれるパパよりもはるかに子育てをしています。夫婦偏りなく子育てに関われるバランスの良い形なのかも」

 サミットは8月26日に都庁で開催予定だ。



レノンパパの略歴

浅田直亮(あさだ・なおすけ)さん 1958年生まれ、大阪府出身。ドラマ、映画のシナリオライターやシナリオ専門学校の講師として活動していた2007年に長男が誕生。長男が1歳2カ月の時、妻が育休から仕事に復帰し、主夫になる。                            梶勇基(かじ・ゆうき)さん 1981年生まれ、神奈川県出身。特養ホームの介護職だった2007年に長男、08年に次男が誕生。09年に退職し、主夫になる。


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