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“ツイママ”の内海裕子さん

子育てにツイッター活用を ゆるくつながって悩みも解決

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      内海裕子さん

 短文投稿サイト「ツイッター」で子育てのちょっとした喜びや不安、悩みをつぶやく人が増えている。昨年10月に著書「ママのための子育てツイッター入門」を出版したウェブプランナーの内海裕子さん(33)も、そんな現役「ツイママ」の1人。「使いすぎに注意しながら、“孤育て”を防ぎ、育児の悩みや疑問を解消するツールの一つとして活用してほしい」と話している。

 ▽つながりを求めて
 2009年6月に長男を出産。日中、子どもと2人だけになる孤独感と、次々に沸いてくる子育ての疑問に戸惑った。
 「学生時代や仕事で知り合った友人には、子育ての悩みを話せる人がいませんでした。母親世代のアドバイスも、今の時代に合わなかったり、記憶が薄れていたり。分厚い育児書を何冊も読みましたが、本当にほしかったのは、同じ時代に育児をするママたちの生の声でした」

 近所の子育て広場に足を運んだが、出会うのは毎回違う親子。関係を積み重ねることの難しさを感じた。夏の暑さで子連れでの外出を阻まれ、親子で自宅にこもりがちに―。そんな時に助けになったのが、以前アカウントをつくったまま、あまり使わずにいたツイッターだった。
 「仕事柄、米国ではやっていることを知って、アカウントをつくったのですが、その時は何がおもしろいのか分からなかった。でも、140文字以内の“つぶやき”は、パソコンを広げて長文のブログを書く時間もない子育て中の思いを記録したり、心の中でブツブツ唱えている想いを表に吐き出すのにちょうどいいかもしれない、と思いました」

▽楽しみも悩みも
 とは言え、画面に「RT」「#」「@」といった記号が並ぶツイッターは、ウェブ関連の経験が長い内海さんにとっても分からないことばかり。そこで、「1週間限定」と決め、試行錯誤しながら、日々の思いを投稿するようになった。
 「初めは『子どもの寝姿がかわいい』『雨が降って外に出られない』というように、ちょっとした『楽しかったこと』『困ったこと』をつぶやく育児記録のようなもの。それだけでも気持ちが楽になりました」

 やがて、同じように育児に奮闘するママや、価値観が近いママを見つけて、互いに投稿をフォローするように―。
 「物理的な距離を超えて、心の距離の近い人とゆるくつながれるのがツイッターの魅力です。夜中の授乳中に自分だけじゃないと思えるだけで心強かった。息子の離乳食が進まないことに悩んでいた時には『うちもそうだったけど、今はちゃんと食べているから大丈夫』という言葉に救われました。お互いに投稿をフォローしていると、様子が変わった時にもすぐ分かるので声を掛けやすいです」
 

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 ママ向けに執筆したツイッター入門書と「子育てママッター」のツイッター画面

 ▽ママの声発信を
 ママ向けの入門書執筆を思い立ったのは、昨年、大阪市で母親の育児放棄によって2児が死亡した事件も一つのきっかけだった。
 「幼い2人の子どもを1人で育てることになった彼女のつらさも理解できました。誰か声を掛けてあげられる人がいれば、状況は変わっていたかもしれない。ツイッターは万能ではないけれど、状況や考え方、ライフスタイルが似ている人同士、気軽に掛け合う言葉で心が楽になる人はいるはず。書店に並んでいるのはビジネス向けの解説本ばかりだったので、ママが使えるツールなんだよということを伝えたいと思いました」

 本の出版と同時に、ツイッターと連動したQ&Aサイト「子育てママッター」も開設。最近は、行政が主催する子育て講座で、ツイッターの講師を頼まれることも増えている。
 「仕事と子育ての両立や、ちぐはぐな国の少子化対策など、子育てをめぐる課題はたくさんあります。そうした課題について、現役の子育て世代から積極的に発信をしてほしい。一人一人のつぶやきは小さくても、それが集まることで、いつか、何かを動かす原動力になるはずです」

 最後に、こんなアドバイスも―。
 「最近は『うちのママはいつも携帯を見ている』と話す子がいるそうです。やりすぎたなと思ったら1週間休んでみて。それができるのもツイッターのいいところです」

 ▽内海さんの1日
 05:30 起床。菜園の世話や写真整理など朝の自分時間
 06:30 長男起床
 07:00 朝食
 08:30 保育園登園(家族3人自転車で)
 09:00 掃除、洗濯など
 09:30 執筆や講演準備など仕事開始
 12:00 近くの事務所から帰宅した夫と昼食
 13:00 メール、ツイッターチェック。午後の仕事開始
 16:30 保育園にお迎え
 18:00 夫が帰宅し、3人で夕食
 19:00 お風呂タイム、絵本の読み聞かせなど
 20:00 寝かしつけ
 21:00 読書など夜の自分時間
 22:30 就寝



内海裕子(うつみ・ひろこ)さん の略歴

 1978年生まれ、横浜市出身。大学卒業後、単身渡米し、日本文化の教師・日米親善大使として活動。帰国後は、生活情報サイト「オールアバウト」にウエブプロデューサーとして勤務。同サイトで「ライフスタイル」「健康・医療」等のカテゴリーを担当したのをきっかけに、日本人の生活習慣改善に興味を持つ。その後、独立し、ウエブプランナーとして働く傍ら、睡眠改善や朝型生活を提案する「ライフスタイル研究家」として活動。自営業で自宅近くに事務所を構える夫とは、毎食一緒に食卓を囲む。近著に「快眠のための朝の習慣・夜の習慣 (だいわ文庫)」 。


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