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おんぶ育児の早川智佐子さん

一枚布おんぶ見直して 講習会で魅力紹介

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早川智佐子さん

 へこ帯やさらしなど細長い布1本でできる昔ながらの一枚布おんぶ。市販のおんぶグッズに押されてほとんどみられなくなったが、一部で静かなブームになっている。「おんぶ育児の会@首都圏」代表の早川智佐子さん(34)=東京都新宿区=も、その魅力を知る1人。「1人でも多くの人に試してほしい」と、定期講習会を開いている。

 ▽高い位置が楽ちん
 東京・文京区の助産院で開かれたおんぶ講習会。幅34センチ、長さ4・5メートルのさらしを、9カ月の次女希世ちゃんの脇の下に通して自分の肩越しに背負い、お尻の下に回して自分の胸の前で結ぶ―。鮮やかな手さばきに、参加者たちが身を乗り出して見入った。
 「一見難しそうだけど、少し練習すれば誰でもできます。コツは、最初に赤ちゃんを高く持ち上げること。ほおが触れるくらいの高さに背負えば、ママの負担は軽く、赤ちゃんも視界が開けてご機嫌です」

 続いて参加者が我が子で初挑戦。手助けを受けながら、なんとかおんぶが完成すると、泣き声の大合唱がぴたりとやみ、「これなら疲れない」「両手が空いて家事ができる」とママたちからも笑顔がこぼれた。
 「昔ながらのおんぶは胸が強調されて恥ずかしいと思われがちですが、胸の前でバッテンにせず、リュックのように肩にまわせばOK。男性がやってもスマートだし、首がすわる前やお出かけには、一枚布のだっこもお勧めです。」

 ▽おんぶに救われた
 おんぶとの出会いは長女千都ちゃんが生まれて間もない2006年。インターネットで、関西地方を中心にしたおんぶファンの情報交換サイト「おんぶ育児の会」を見たのがきっかけだった。
 「だっこをしないと泣かれるので、それまでに、市販のだっこひもやスリングをいくつも試しました。でも、肩がこったり、腰が痛くなったり、どれもしっくりこなくて。ところが、一枚布おんぶを試してみたら、すごく楽。育児ノイローゼ寸前のところを、おんぶに救われました」

 やがて、インターネットの会員制サイト「mixi(ミクシィ)」を通じて知り合ったおんぶ仲間と「おんぶ育児の会@首都圏」を立ち上げ、交流会を開くようになった。
 「おんぶのコツは人から人に伝えるもの。ネットで写真を見ながらやっても、初めはなかなか難しい。互いに教え合いながら、結び方を研究しました」

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講習会で、さらしを使ったおんぶやだっこを指導する早川さん=東京都文京区の八千代助産院

 ▽手ごろで経済的
 一般向けの定期講習会を始めたのは、昨年9月に希世ちゃんを出産したのがきっかけだった。
 「2人目の出産で、またおんぶができる、と嬉しくなったころ、ミクシィに講習の要望が多く寄せられるようになって。助産師さんに話すと『ここでやったら』と提案していただきました」

 開催日は毎月第4火曜日と決め、希世ちゃんの首がすわった今年1月からスタート。同時に立ち上げたウェブサイトへの反響も大きく、最近は、育児サークルで講師を頼まれることも増えた。
 「よく『布はどこで買えばいいのですか』ときかれますが、長さ4メートル強の丈夫な布ならなんでもいい。一番手ごろなのは、妊娠中に使う腹帯です。戌(いぬ)の日に安産祈願で買ったきり、使っていない人も多いはず。好みの色に染めればぐっとすてきになります。子どもの成長に応じた買い替えも必要ないので経済的だし、大人をおんぶすることもできるので災害時にも役立ちます」

 ひと昔前には当たり前だったはずの一枚布おんぶだが―。
 「実は、子どもを連れて実家に帰省してはじめて、母もできることを知りました。育児情報があふれる中で、昔からある良いものが忘れられるのはもったいないですね」

 現在4歳になった千都ちゃんは、人形を一枚布でおんぶするのがお気に入り。おんぶブーム、これから広がるかも―。


 ▽早川さんの1日
 05:30 希世ちゃんに起こされて起床
 06:00 夫を見送る
 07:00 朝食、家事
 08:30 千都ちゃん、希世ちゃんを保育園へ
 10:00 八千代助産院到着
 11:00 おんぶ講習会スタート
 12:00 講習会参加者と交流会
 15:00 八千代助産院発
 16:00 保育園お迎え
 17:00 夫帰宅
 18:00 夕食。風呂。家事
 21:00 子どもたち寝かしつけ
 23:00 就寝



早川智佐子(はやかわ・ちさこ)さん の略歴

 1976年三重県生まれ。東京の大学を卒業後、編集プロダクションのライターなどを経験。会社員の夫(37)との間に、2005年に長女千都(ちづ)ちゃん、09年に次女希世(きよ)ちゃんが誕生。おんぶをきっかけに生活に昔ながらの知恵を取り入れ、おむつなし育児も実践する。


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