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子育てさがし 共同通信がママ・パパ・家族をつづった子育て物語です。

番外編

育児、家事で何か始めてみては 新年度きっかけに

 「イクメン」「カジメン」という言葉を最近聞いた人も多いのではないでしょうか?

 実は数年前からあった言葉のようですが、格好のいい男性のことを「イケメン」というように、「イクメン」は育児をする男性、「カジメン」は家事をする男性を意味します。

 長妻昭厚生労働相がことし1月、閣議後の記者会見でイクメン、カジメンに触れ「育児や家事もかっこいいという価値観を共有できるようにしたい」と述べ、イクメン、カジメンが増えるようワークライフバランス(仕事と家庭生活の調和)を政策として取り組む方針を示しました。

 また、タレントのつるの剛士さんが1月から約2カ月間、成沢広修・文京区長が4月から2週間、それぞれ育児休暇を取るなど、何かと男性の育休も話題になっています。「子育てさがし」では、育休取得中の男性の話も伺いましたが「取材されるようなことがないくらい普通のことになれば」と話していたのが印象的でした。

 33歳のわたしも3歳の長女と1歳の長男の父親ですが、子どもがいる同年代の友だちも増えてきました。周りには子どもとかかわることを楽しんでいる友だちが多いと感じます。一方で、ベネッセコーポレーション(岡山市)が首都圏の乳幼児の父親を対象に昨年行った調査では、子育てに今以上にかかわりたいと思う父親は2005年の前回調査から約6%増えて、約54%だったのに、日常的な育児参加の割合はほとんど変わらず、あまり進んでいないというデータもあります。

 育児・家事に興味はあるけど、なかなかできないという男性には自分の気持ちを確認するきっかけに「子育てパパ力(ぢから)検定」はどうでしょう。父親の育児支援をすすめる特定非営利活動法人「ファザーリング・ジャパン」が08年3月に全国7カ所で実施した検定です。いつでもどこでもどこからでも自由に受けてもらおうと、現在はオンライン模試として6月まで無料で実施しています。問題は30問の四者択一で、「熱性けいれんで子どもが全身をひきつけた時にしてはいけないことは?」「1歳未満児の離乳食に不適切とされている食材は?」など実践的なものから、育児に関する施策や法律など幅広い内容。正解数に応じて「ドキドキパパ」「チャレンジパパ」「ナイスパパ」「スーパーパパ」の4段階でパパ力を認定します。

 父親でもあるわたしも体験してみましたが、正解数は16問でぎりぎり「ナイスパパ」。「子育てさがし」担当者としては、正直、微妙な結果です。企画をしていなければ、おそらく10問も正解できなかったでしょう。

 6月末に施行される改正育児・介護休業法では、父親が妻の出産後8週間以内に育休を取得した場合に、再度、育休を取得することができます。それに合わせてファザーリング・ジャパンでは「パパの育休」の普及を図るのを目的に「さんきゅーパパプロジェクト」という事業にも取り組んでいます。4月から来年3月までの1年間に育休を取得する父親で、産後4-8週間に限り月5万円(最大10万円)を支給する経済的支援や、取得した父親が孤立しないよう、助言を受けたりできるネットワークをつくり、総合的な支援に取り組んでいく予定です。趣旨に賛同する企業・団体・個人からの寄付などを原資にします。

 既に家事、育児にかかわっている男性には、腕試しができるサイトもあります。役立つレシピや節約術、子どものことまで主婦業のすべてを紹介するサイト「シュフステージ」で3月下旬から始まった「カジメン・イクメン専用コンテスト」は、サイトに登録した男性会員に参加を限定し、自慢のレシピや家事のアイデアなどを競い合う企画。会員登録は無料で、投票で上位になった人には賞品もあります。サイト運営会社の社主、吉村大作さんは「夫婦・家族で家事・育児について語り、協力しあうきっかけになれば、家庭の温かみも子どもに伝わると思う」と話しています。

 昨年春、当時結婚を考えていた大学の後輩と飲んだ時に「子育てのニュースって保育園に入れないとか虐待とかマイナスの話が多いけど、楽しいことあるんですか?」と聞かれました。「あるよー」と言いながら、何となく具体的に言えない気恥ずかしさを感じた記憶が「子育てさがし」を始めたきっかけでもあります。企画を担当するようになり、さまざまな方から育児の話をざっくばらんに伺って記事にしています。皆さんの話にわたし自身が感心したり、元気づけられます。

 子どもが病気になると夫婦ともども寝不足になったり、にぎやかすぎる日常にイライラすることも少なくないわたしですが、子どもの言動に驚かされたり、自分の生活や仕事への考え方、新たな価値観の発見だったりと、自分が揺り動かされる面白いこともいっぱいあります。子育て情報を集めたり、夫婦で知恵を出し合ったりと結構、クリエーティブじゃないでしょうか。
 
 子どもから感じる気持ちに正直に向き合っている人たちの話を記事にしている企画が、読んでくださる方に少しでも参考になればうれしい限りです。

 ということで、父親の皆さん。よく何かを始めるのにきりがいい新年度から、できる範囲で育児、家事で新たなことを自発的にやってみるのはいかがでしょう?とえらそうに書いていますが、イクメン、カジメンとはとても言えないわたしは、シャンプーの泡を誤って長女の目に入れてしまってから、1年以上拒絶されている長女との入浴を何とか復活させたいと思います。(共同通信デジタル編集部 城山教太 10年4月6日)



「子育てさがし」担当者の略歴

 1976年、北海道生まれ。2000年に共同通信入社。京都、鳥取、広島の支局を経て、09年からデジタル編集部。3歳の長女と1歳の長男の父親。


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