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「くらしEYE」のコーナーは、共同通信社生活報道部が毎週末、新聞用に出稿している「暮らしアイ」と「暮らしコンパス」「そもそも解説」を47NEWS向けに再構成したものです。

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【男性手帳】照れくさがらずに パパも学ぶ妊娠・出産

妊娠・出産に男性を巻き込む工夫が盛り込まれた4冊の手帳

妊娠・出産に男性を巻き込む工夫が盛り込まれた4冊の手帳

 妊娠・出産の話は照れくさい、自分には関係ないと思う男性は多いはず。でも、この大変さを分かち合わないと夫婦の間には深い溝が…。高齢出産の危険性を知らせる政府の「女性手帳」(仮称)構想は「なぜ女性だけに?」と批判された。一方、苦手な話題にパパを巻き込もうと、自治体や企業は既に「父子」「夫婦」などさまざまな手帳を作っている。

 「避妊法、3つは知っている」「換気扇の下でたばこを吸っても、有害物質は除去できない」

 千葉県浦安市が4月から、妊娠届を出しにきた人に配り始めた「父子健康手帳」。冒頭のチェックリストには、父親になる男性が知っておくべき基本知識が並ぶ。

 母子健康手帳(母子手帳)と一緒に、父親の育児参加を促すパンフレットなどを配る自治体は増えたが、避妊や妊娠中・出産後の性生活まで盛り込んだ内容は先進的だ。

 産後の家事代行サービス会社を経営する渡辺大地さん(32)=埼玉県所沢市=は「心身ともに疲れた出産直後の妻を、夫は理解していない」と、交換日記風に気持ちを書き込む「夫婦(めおと)産後手帳」を5月から発売した。

 「母子手帳に書くのは赤ちゃんのことばかりで、夫は手に取りにくい。子どもの話は抜きにして、2人が会話するための道具にしてほしい」

 母子手帳は、第2次世界大戦中の1942年に厚生省令で定められた「妊産婦手帳」が始まり。手帳で米や砂糖、腹帯用さらしが配給された。

 戦後は医療体制が整わない中、母子の健康を守る役割を担った。妊娠・出産の様子から子の発育、予防接種まで、全記録を手元に残す日本独特の方式が途上国でも役立つとして、国際協力機構(JICA)などが世界に広める活動をしている。

 「大事な機能があるのに、今の母子手帳は使いにくい。核家族化や共働き、産後うつなど、現在の課題に応える内容が必要」と考えたのは、広告代理店の博報堂だ。

 「ここ数年で育児をめぐる環境は激変した。経済状況が悪いせいか、30代男性は仕事より家庭に目が向いている」と同社の筧裕介さん(38)。父親の協力を促す項目や記録欄を増やし、愛称も母子でなく「親子健康手帳」とした手帳を2011年から発行。3年目の本年度は150以上の自治体で採用された。

 千葉県市川市の社会福祉協議会は、夫婦の生い立ちや出会いを記入し、将来子どもに渡す「未来のあなたへ」という誕生記念ノートを作った。

 記入を始めた妊娠7カ月の小倉亜津子さん(38)=千葉市=は「夫は私のどこが好きかを書くのは恥ずかしいみたい。私は『家事をしてくれる夫が好き』と書きました」と話す。「10歳、20歳になった子どもはノートを見て『親も成長する』と分かってくれるのでは」

 (共同通信)

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