(177)家族のきずなが強い みんなで子育てする
かわいらしい赤ちゃんオオカミ2頭が両親やお兄さんにまじってえさをうばいあう。投げこまれる肉にジャンプ。地面におちた肉に飛びつく。赤ちゃんはえさを取れるんだろうか。心配していたら、ちゃんと肉をくわえて食べ始めた。

札幌市円山動物園のシンリンオオカミの赤ちゃん。小さくても肉をくわえてむしゃむしゃ
札幌(さっぽろ)市の円山(まるやま)動物園でシンリンオオカミの赤ちゃんが生まれた。担当(たんとう)の弓山良(ゆみやまりょう)さんによると、オオカミは人間と同じように、家族でむれをつくる動物だ。お母さんだけでなく、父親も、きょうだいも子育てに参加する。
「遊び相手になってやるし、肉をかんでやわらかくして、わけたりもします。こわいというイメージがあるが、本当はそんなことはなくて、家族のきずなをとても大切にする動物なんです」
シンリンオオカミはカナダにいる。人間が住むところが広がり、オオカミは一部で数がへっている。日本では本州・四国・九州にいたニホンオオカミと北海道にいたエゾオオカミがいなくなった。
イヌにそっくりだが、イヌとくらべ、すごい力を持っているそうだ。
「暗やみでものを見る力や動いているものを見る力がすぐれているといわれています。300メートル先のえもののにおいを感じ、6キロはなれた仲間の遠ぼえを聞きわけることもできるそうです」。弓山さんがどんなにオオカミを大切に思っているか伝わってきた。(文・写真、佐々木央)

佐々木央(ささき・ひさし)1956年青森県生まれ。共同通信編集委員。社会部で教育問題や少年事件を長く取材してきた。著書に若者の生きづらさを取材した「未来なんか見えない 自傷する若者たち」(共同通信社刊)がある。
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