(81)いいお母さんになって ふたご生んだ良浜
和歌山(わかやま)県白浜(しらはま)町のアドベンチャーワールドには、ガラスなしでジャイアントパンダを直接見ることができる運動場がある。

ジャイアントパンダの良浜。ふたごの梅浜と永浜のお母さんだ=和歌山県白浜町のアドベンチャーワールド
メスの良浜(らうひん)がのんびり座っていた。そのうち、すべり台にのぼったり、おりて竹をかじったり、ゆっくり歩き回ったり。自然な動きが観察できて楽しい。
良浜は2000年9月、アドベンチャーワールドで生まれた。順調に育って、去年初めて子どもを生んだ。それが梅浜(めいひん)と永浜(えいひん)のふたごだ。
良浜のお母さんは中国から来た梅梅(めいめい)。日本に来たときに梅梅のおなかには良浜がいて、その後も7頭の子どもを生み、去年10月に死んだ。
野生のジャイアントパンダはチベット高原近くの中国の高い山地にいる。主食は竹で、1日に何十キロも食べる。もともとは肉食動物だったので、竹の消化はあまり良くなくてフンは緑色、竹のにおいがするそうだ。
開発が進んで道路も通り、パンダのすむ場所はせばまって、分断されている。野生では1600頭ぐらいに減って、絶滅(ぜつめつ)の危機にある。パンダのいる世界の動物園は協力して、1頭でも多く生んでもらおうと一生懸命(けんめい)だ。だから、たくさんの子どもを生み育てた梅梅は、みんなのほこりだ。
アドベンチャーワールドのパンダランドの壁(かべ)には「ありがとう しあわせの輪を大きく広げてくれたお母さんパンダ梅梅」という掲示(けいじ)があった。
担当の松本幸恵(まつもとゆきえ)さんは「梅梅の血を受けついでいるので、良浜は子育ての上手ないいお母さんになってくれると思います」と話す。これからもかわいい子どもをたくさん生んでほしいな。(文・写真、佐々木央)

佐々木央(ささき・ひさし)1956年青森県生まれ。共同通信編集委員。社会部で教育問題や少年事件を長く取材してきた。著書に若者の生きづらさを取材した「未来なんか見えない 自傷する若者たち」(共同通信社刊)がある。
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