(75)お面をつけたような顔 5羽のヒナかえり大家族
巣箱をのぞかせてもらった。お面をつけたような顔がいくつもこっちを見ている。ちょっと変な気分になった。シャッターを切ると、音におびえたのかもぞもぞ動いた。

大家族になって、巣箱の中でぎゅうぎゅうづめのメンフクロウ=兵庫県姫路市立動物園
兵庫(ひょうご)県の姫路(ひめじ)市立動物園で初めてメンフクロウのヒナがかえった。それも5羽。両親と合わせて合計7羽の大家族になった。ことしは何か工夫したんですか? 担当の橘淳一(たちばなじゅんいち)さんに聞いた。
「これまでは巣箱を地面の上に置いていたんです。でも本などを調べると、納屋(なや)などの屋根裏に巣を作ると書いてあるので、今年は上のすみの方に取り付けました」
外からは巣箱の中が見えない。「落ち着いて卵をうんで、だけるようになったのかもしません」
ヒナのときはかわいかったんだろうか。「フクロウやワシ、タカなどの猛禽類(もうきんるい)のヒナは白っぽくてけっこうかわいいのが多いですが、これはあんまりかわいいとは思えませんでした。毛がなくて、産毛(うぶげ)だけで」
日本にはすんでいないが、ヨーロッパやアフリカ、南北アメリカなど世界中にいる。野生では毎日えさにありつけるとはかぎらないので、姫路では週3日、えさをやらない絶食日にしている。
でもヒナが生まれてからはえさを毎日やり、量も増やしていた。ヒナはぐんぐん育って、もう親と変わらないぐらいになり、巣箱の中はぎゅうぎゅうづめだ。
日中はまだ巣箱から出て来ないけど、開園前や閉園後に、ずらっと木の枝に並ぶことがあるそうだ。この顔が並んだらおもしろいだろうな。「なれてきたらそういう光景もお客さんに見てもらえるかもしれません」(文・写真、佐々木央)

佐々木央(ささき・ひさし)1956年青森県生まれ。共同通信編集委員。社会部で教育問題や少年事件を長く取材してきた。著書に若者の生きづらさを取材した「未来なんか見えない 自傷する若者たち」(共同通信社刊)がある。
- お宝映像(いきもの)

- お宝映像(南極)

- ガラパゴスの不思議な生き物

- 九州どうぶつランド
- ともにくらす コウノトリ野生復帰
- トキ便り
- いきもの変動
- 恐竜ワールド2009
- 島の仲間たち2009
- 旭山動物園


