(56)お父さんも子育て 親子3匹仲良し
名古屋(なごや)市の東山(ひがしやま)動植物園にはキンシコウの家族がいる。親子3匹(びき)、いっしょにいることが多い。仲がいいんだね。金色の毛並みがすごくきれいだ。でも毛色は少しずつちがっている。

キンシコウの親子は仲がいい=名古屋市の東山動植物園
中国から貸してもらっている。担当の高橋秀明(たかはしひであき)さんは「元気でいてほしいというのはどの動物も同じですが、貸してもらっているということで、やはり体調をくずさないよう気をつかいます」と話す。
もともと中国の高い山地にいるので、寒さには強いけれど、それでもかぜをひいて、せきや鼻水が出ることがある。逆に暑さには弱いから、展示室にはエアコンがある。運動場との間を開けて、暑ければ展示室で休んで、すずしければ運動場に出て行けるようにした。「名古屋の夏はむし暑いので湿度(しつど)だけでも下げてやりたい」と高橋さん。
えさは木の葉や野菜。でも刺激(しげき)の強いタマネギやセロリ、ニラなどは食べない。一番好きなのはクワの葉だ。
高橋さんによると、お父さんのユウユウはとても家族思い。子育てもする。だから子どものキキもあまえて、ときどき頭をこすりつけている。
ユウユウやお母さんのアイアイが木の上にすわると、長いしっぽがぶら下がる。もっと小さかったころ、キキはよくぶら下がって遊んだけれど、親は全然おこらなかった。
去年、ふたごがうまれた。1匹は死んで生まれ、もう1匹は高橋さんたちが一生懸命(けんめい)育てたけれど、もともと体も小さくて、2カ月で死んだ。「この世にせっかく生をうけて、短い時間しか生きられなかった。残念というよりくやしかったです」(文・写真、佐々木央)

佐々木央(ささき・ひさし)1956年青森県生まれ。共同通信編集委員。社会部で教育問題や少年事件を長く取材してきた。著書に若者の生きづらさを取材した「未来なんか見えない 自傷する若者たち」(共同通信社刊)がある。
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