東西若手落語家コンペ

東西若手落語家コンペ グランドチャンピオンに立川志の吉さん

 えー、昨今のお笑い界では、若手芸人がテレビ中継で芸を競い合うスタイルの賞レースが大はやり。漫才なら「M―1」、ピン芸人なら「R―1」がございます。この「R―1」、元々は落語のRから取ったようですが、今は特に落語にこだわったものではないようでございます。まあ、若手落語家を選ぼうという、こちらの大会が真の「R―1」ってもんじゃないのかい―。(リポートは共同通信エンターテインメント取材チーム・関口康雄記者)

「東西若手落語家コンペティション」とは

次代を担う若手落語家の育成を目的に、共同通信社が主催、落語家春風亭小朝さんらがつくる「六人の会」が協力して昨春にスタートしたプロジェクト。これまで、隔月で5回行われたコンペでは、各回ごとに、真打ちの域をめざす東西の二ツ目クラスの落語家5人が芸を競い、観客の投票で1位を選んできた。26日のグランドチャンピオン大会では、この5人の1位獲得者がそろい、当日の観客の投票で優勝者を決めた。

 …と、落語調の下手な前振りはさておき、若手落語家が芸を競い合う「東西若手落語家コンペティション」の優勝者を一堂に集めたグランドチャンピオン大会が、2月26日午後7時から東京都千代田区・内幸町ホールで開かれ、立川志の吉さんが年間チャンピオンの座に輝いた。

 これまで出場してきたのは、キャリア13年未満または二ツ目クラスだ。昨年4月から隔月で、東西から選ばれた若手ホープ5人が内幸町ホールで芸を披露。観客席の投票で優勝者を決めてきた。

授賞式
 

 今大会に出場したのは、第1回コンペの優勝者笑福亭たまさん、第2回の立川志の吉さん、第3回の三遊亭好二郎さん、第4回の桂まん我さん、第5回の桂かい枝さんの5人。彼らが一堂に集い、覇者を決める決戦に挑んだ。賞金は何と50万円。これまで通り、出場順は当日のくじ引きで決め、観客投票でチャンピオンを選ぶスタイル。志の吉さんが1番バッターで「猿後家」を熱演した。

 「明日の落語界を担う若手の発掘と刺激の場」(春風亭小朝師匠)として、落語界でも大いに注目されているこの大会。志の吉さんは、小朝さんらからトロフィーや賞金を受け取り、会場から大きな拍手を浴びた。

グランドチャンピオン出場者(各回1位の落語家)5人のプロフィル

志の吉さん喜びの声

 1番バッターという、引きたくない数字を引いてかなり皆さんに同情をいただいた気がします。自分なりには1番バッターの仕事はしたと思いますけれども、東京のお客さんが多かったのかなとも思っちゃいます。とりあえず、みなさん、これでよろしいでしょうか。

 (会場大拍手)ありがとうございます。勝負は捨ててましたので皆さんで飲みに行きたい。(賞金の使い道は)みなさんと考えたい。

小朝師匠のコメント

 師匠(立川志の輔さん)、喜んでいると思う。負かせたメンバーがすごいからね。今日だけでなく、(これまで計5回のコンペに参加した)25人の頂点に立ったのだから、俺の育て方は間違っていなかったなんて、師匠きっと思うでしょう。大変な親孝行ですよ。おめでとうございました。

立川志の吉

第2回優勝者 立川志の吉さん…前座時代に親しんだ「牛ほめ」で第2回の1位。1972年生まれ、神戸市出身。97年に立川志の輔さんに入門。軽妙な語り口とさわやかなルックス・キャラクターでファン急増中!

笑福亭たま

第1回優勝者 笑福亭たまさん…「ホスピタル」で第1回の1位に。1975年生まれ、大阪府出身。京都大出身の初の落語家。笑福亭福笑さんに入門。実家がビリヤード場を経営していたことから「たま」に。

三遊亭好二郎

第3回優勝者 三遊亭好二郎さん…「壺算」を熱演して第3回の1位に。1970年生まれ、福島県出身。サラリーマン生活を経て1998年に三遊亭好楽さんに入門。「時間をつくって来てくれたお客さんに、失礼なことはできません」と律義だ。

桂まん我

第4回優勝者 桂まん我さん…「しじみ売り」で第4回の1位。1971年生まれ、神戸市出身。99年に桂文我さんに入門。笛・三味線・義太夫の稽古にも余念がない。「理屈抜きに楽しくおもしろい落語を目指して修業中」。

桂かい枝

第5回優勝者 桂かい枝さん…「ハル子とカズ子」で第5回の1位。1969年生まれ、兵庫県出身。94年に桂文枝さんに入門。芸名は、初舞台の直前に師匠から「今日から噺家として始まりや。カイシや」とダジャレで付けてもらったという。