2010年04月12日

「絶対零度~未解決事件特命捜査~」で主演の上戸彩。(c)フジテレビ
未解決事件専門の捜査チームのドラマ。と聞けば私は、さまざまな「時間」をいかに描いて感じさせるのかに注目する。1話完結型だから、迷宮入りだった事件も1時間で解決するが、「時間」の面白みに欠けるなら、ただの刑事ドラマを作ればいい。
例えば、未解決のまま10年が過ぎた殺人事件があれば、被害者の家族に流れた時間、逃亡を続ける犯人の時間、捜査員をのみ込んでいく時間、事件を忘れゆく世間の時間がある。当時の新聞、ニュース映像、音楽などに時代がにじむのはもちろん、最新の科学捜査技術は隔世の感というやつを引き出す。そもそも、事件に遭わなかったならば、被害者にはどんな時間が流れていたのだろうか。ドラマにふくらみを与えるであろう要素はふんだんにある。
米国では7年前から、未解決事件専従捜査班のドラマ「Cold Case」が放送され、同じく女性主役でヒットし、日本でも放送されてきた。それに似ているか似てないかは、私はどうでもいい。むしろ、米国にはない「時効」が日本にはあるのだから、迫り来る時間の壁と格闘する捜査員という劇的要素もプラスできる。実際、昨年11月には警視庁に「特命捜査対策室」が設置されていて、その対策室を「ドラマとして初めて舞台に設定」というのが、今作の触れ込みだ。
初回は勤務先で3億円を横領した後、行方不明になったままの若い銀行OL3人のケース。複雑さを隠して凍っていた事件が一気に溶け出す様にはドラマ的ミラクル感もあるが、ついに解決するという時、上戸彩演じる新米捜査員が、ある山中で見せる行動とその映し出し方には、初回で物語ってきた要素を凝縮した良さがあり、刺さるものがあった。
解決してあっぱれ、すっきりという単純で甘いものではなく、登場人物も視聴者もいろいろな「時間」に思い巡らせる余地があり、次回以降にも期待を持てた。
ちなみに、捜査員たちは、その絡み合いも今後の見どころになるほどに当然個性豊かだ。じゃなきゃ困る。さらに、上戸彩が出演している白い家族のCMに、声のみで長く出演してきた〝お父さん〟、つまり北大路欣也が、今回、生身で共演している。
私自身は、多くの仕事が未解決、人生丸ごと迷宮入り、ですのでこのへんで。(宮崎晃)
共演はほかに、宮迫博之、山口紗弥加、丸山智己、北川弘美、木村了、中原丈雄、杉本哲太ら。
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▼ドラマ公式サイト → 「 絶対零度~未解決事件特命捜査~ 」








