2010年01月15日

今回の試写はドキュメンタリードラマ「阪神・淡路大震災から15年 神戸新聞の7日...(c)フジテレビ
今回の試写はドキュメンタリードラマ「阪神・淡路大震災から15年 神戸新聞の7日間~命と向き合った被災記者たちの闘い~」。阪神大震災で大きな被害を受けながらも、新聞発行を続けた神戸新聞の記者たちを描く。主人公の神戸新聞写真部記者を演じるのは「嵐」の桜井翔。共演は吹石一恵、萩原聖人、高嶋政宏、内藤剛志ら。
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阪神大震災から、もう15年。人々から震災の記憶が少しずつ薄れていくのと同時に、震災をリアルタイムで知らない若い世代が増えている。震災発生時、海外にいた私も、高速道路が崩壊した写真や映像は覚えているが、そのときに現場で何が起きていたのかは、よく分からずにいた。
上空から撮られた写真は広い範囲を写し、被害がいかにすさまじかったかを知ることはできる。しかし、人の写っていない写真からでは、現地の人々の思いは伝わってこない。今回の番組では、ドラマのストーリーに呼応する形で、モデルになった記者らが登場し、15年前を振り返る。その場にいた者にしか語れない言葉には重みがあり、番組にぐっと厚みを与えている。ドラマとドキュメントのバランスや構成がうまく、当時を知らない人でもすっと見ることができる。
前半のヤマ場は、震災当日の夕刊が発行できるかどうか。創刊以来、休刊したことのない神戸新聞だったが、ライフラインが寸断されるなか、自力での新聞発行は絶望的な状況になる。
後半は、「なぜ撮るのか」を自問するカメラマンたちがメーンになる。苦しんでいる被災者を撮影するべきかどうか…。写真部のカメラマンたちが、悩みながら、心を震わせながらシャッターを切る。エピソードに合わせて、実際に残っている写真が出てくるので強い説得力がある。
当時入社4年目のカメラマンを演じた桜井と、新人カメラマン役の吹石が好演。特に吹石は、被災者をどう撮るか悩む新人の初々しさ、繊細さをよく表現している。現場を鼓舞し、不退転の決意で仕事に臨む編集局長を演じた内藤剛志や、整理部長を演じた高嶋政宏らベテラン陣が、ドラマを引き締める。
同じ記者として何よりうれしかったのは、情報不足の中で新聞が多くの被災者の役に立ったということ。当時と今では、新聞業界を取り巻く状況は違うが、読者が知りたい情報を集めて届けるという役目に変わりはない。この番組を見て一番元気をもらえるのは、同じ記者たちなのではないかと思う。難局に立ち向かった神戸新聞に敬意を覚えるとともに、この番組との出会いに感謝したい気持ちになった。(井上康太郎)
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番組公式サイト→「阪神・淡路大震災から15年 神戸新聞の7日間」








