47NEWS >  カルチャー >  Gメン47 >  広辞中
Gメン47

ただいま広辞中

 「二枚目」と「イケメン」、「寒い」と「冷たい」など似ているけれど実は意味が異なる二つの言葉を、広辞苑や英和辞典などを使って比べてみると…今どきの世の中が見えてきたりするのです。

NEW Contents
アーカイブ
2011.10.02

「塾」は親密な人間関係 公的制度の色彩「学校」

幕末期、多くの優れた人材を輩出した適塾

幕末期、多くの優れた人材を輩出した適塾

 【塾】勉学を教授する私設の学舎

 【学校】教師が児童・生徒・学生に組織的・計画的に教育を行う所

 学習から企業経営、趣味までさまざまな塾がブーム。塾では講師と受講生の間で独特なきずなが結ばれることが特徴だ。
 日本国語大辞典によると「塾」は「上級校への進学や、珠算、書道など、特殊技能習得」が目的で、「子弟に学術を教授」と説明するなど師匠と弟子という濃密な人間関係を前提にする。「学校」は日本の場合、古代の「近江朝に始まり、大宝令で制度化」。現在は教育基本法や学校教育法の下で設立、運営されている。いわば塾は私的なもの、学校は公的な制度の色彩が強い。
 有望な若手演奏家がクラシック音楽の作品解釈、表現方法などを師弟関係としてじっくり学ぶ「音楽塾」が開かれ、大きな成果を挙げてきた。塾長は世界的指揮者の小沢征爾さん。
 「学校の規模を大きくしたり校舎を立派にしても、音楽をきちんと教えられないなら、どうしようもないじゃないですか」と話す小沢さんは、本当に大事な音楽の心や志は「個人から個人への手渡し」でしか伝えられない、その場が塾だと強調してやまない。
 そして、音楽学校より音楽塾の方が「何か悪いことができる気がした」とにやりウインクした世界のオザワ。確かに塾の字の中には「丸」が含まれているから誉められている感じがするが、昔の学校の「學」にはカンムリに二つも「×」が付いていて、あれこれしかられそう。(小池真一)
前の記事へ