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安彦良和さんが、「Gメン47」のためにオリジナルイラストを描きおろしてくださいました。要チェック!!

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オリジナルイラストを描く安彦良和さんのオリジナル動画。創作の様子を間近に見ることができます。

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2012.03.08

最終回 連載「『やめろ』と言われなかったから続けられた」 オリジン、アニメ化への期待

©創通・サンライズ

©創通・サンライズ

―次回作の構想はいかがでしょうか?

安彦 いつも言うんだけど、元に戻ってマイナーな、受けない話を好き勝手に描こうかなと。歴史ですね。ガンダムが入らなかったらやっていただろうみたいなことを。(※安彦さんは取材後、アフタヌーンで「天の血脈」を連載開始)

―10年続けられた原動力は何ですか?

安彦 10年続けられたのは、やめろと言われなかったから(一同笑)。

安彦夫人 本当にそうですよね。

安彦 今まではだいたいやめろと言われて、心ならずもやめるという。

―描いていて、楽しめましたか。

安彦 つらくはなかったですね。自分にはそういう経験がないけど、この世界では受けちゃって売れると、本人がやめたくてもやめられないというのはよくあるらしくて、「なんか面白くないんじゃないの、なんであれまだやめねーの」と言ったら、「いや本人はやめたいらしいんだよ。でも売れてんだよね」とかいう。そんな思いを僕はしたことがないから。

―今回言われたのでは?

安彦 これは終わりがある話、ええ、勝手に引き延ばしたら「何やってんだよ」って言われるんで。過去編描いたときには、それを言われるんじゃないかって結構ひやひやしてたんですよね。「勝手に引き延ばすなよ」っていう。うん。
 最初の話になるけど、(ガンダムエースという)専用の媒体というか器を作ってくれっていうのは、非常に幸せなことだったですね。これが、どっかに間借りしてたら、すごく気になって「やめますか、どうしましょう」って、絶えず気にせざるを得なかったと思う。

―過去編の話、描くこと自体、新しい話を付け加えるのに勇気がいりましたか。

安彦 あの、必然性としては、さっきも言った既存の年表的な年代記が非常にナンセンスだった。ガンダムを一つの仮想歴史として実体化するには過去も描かないといけない。
 シャアという重要な、実質上の主役の成り立ちは絶対描かなければいけないというのはあったんだけど、本来なかったものを描き加えるのは、「本当にやっていいのか」と相当気になったんですよ。自分の中では描かないといけないというのがどんどん出てきて、最小限、単行本1冊ぐらいって最初言ったんですよね。「過去編描かせてくれないか」と。
 それが、単行本6冊分になった。そういうこともある程度、読んでる人の支持があったからできたこと。そこのちょっとヒヤヒヤ感は確かにちょっと別だった。ガンダムの既存のストーリーにのっとって描いているときと、脇道へ行ったときと。いくら入れ物が別といいながら「はい、そこでストップ。もういいかげんに」っていうのがいつ来てもおかしくないわけですからね。

―アニメ化も決まったということで、楽しみですか。

安彦 聞かれたりしたら答えたりという程度の関わりしかないので、全くアニメのスタッフのお手並み拝見なんだけど、うーん、ちょっと複雑なものはありますね。「大変なことだぞ、ご苦労だな」ということがまず、自分もアニメをやってきた人間なので、「これだけの長さのものをまたやるか」って、しかも、二度三度と人の手がかかったものをまたアニメのクリエーターたちが本当にやってくれるのかという、それもありますね。あと、非常にデリケートな部分があるんで、さっき言った誤解されかねない、そういうところは間違ってほしくない。かつて間違った部分があったので、またそれが違った捉えられ方をするような、おそらくないと思うんだけど、そういう描かれ方になると、何のためのオリジンなんだということになりますしね。

―それはニュータイプ論ですか?

安彦 ええ、ええ。

―作る方も安彦さんがファーストのメーンスタッフということもあって、やりにくいのではないですか。

安彦 多分やりにくいと思うんです。だから、できるだけおとなしく引っ込んでいようと思うんだけど、ただその、違ったものになってほしくないというのは心配としてありますね。そこが、アニメのクリエーターに理解されているだろうかという...。

(了)

 これまでお読みいただき、ありがとうございました。

blog.small.安彦さんのチャリティー用イラスト.jpg

                                                                                      ©創通・サンライズ

  若き日の安彦さんがファーストガンダム制作時に描いた貴重な原画を完全再現。
「庵野秀明責任編集 安彦良和アニメーション原画集 『機動戦士ガンダム』」は 7月末ごろ角川書店より刊行予定!!

安彦良和 Profile
安彦良和さんの写真

安彦良和

やすひこ・よしかず 漫画家。1947年北海道遠軽町出身。70年に虫プロ入社。「機動戦士ガンダム」のキャラクターデザイン、アニメーションディレクター、作画監督を務める。映画「アリオン」などで監督を務めた後、漫画執筆に専念する。「虹色のトロツキー」、「王道の狗」(文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞)など、歴史や神話を題材にダイナミックな物語を展開。2001年から11年まで「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」を連載し、発行部数が累計1千万部を突破した。

「機動戦士ガンダム THE ORIGIN (23) めぐりあい宇宙編」 、「愛蔵版 機動戦士ガンダム THE ORIGINⅧ オデッサ編」などが発売中。

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