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 隣に並ぶと身長約190センチのトランプ米大統領が小さく見える2メートルの長身の男が、トランプ政権の命運を左右しかねないスキャンダル解明の鍵を握ることになった。連邦捜査局(FBI)長官のジェームズ・コミー氏(56)だ。同氏は昨年の米大統領選のクリントン候補の不正メール使用問題を巡り、投票直前に捜査開始を宣言、その後同氏の支持率は急落し、民主党支持者らからトランプ氏勝利の最大の「功労者」と皮肉を込めて批判されるなど与野党双方にとって毀誉褒貶の強い人物であるだけに、公正な捜査ができるかどうか注目を集めている。

 先にニューヨーク・タイムズ紙が、トランプ氏が大統領候補だった際の選対幹部ら、複数のトランプ氏側近がロシア情報機関幹部と接触していたとスクープ。接触の時期は、トランプ氏勝利を後押しするためにロシアがクリントン候補陣営に対するサイバー攻撃を実行したとされる時期と重なっており、トランプ陣営とロシア情報機関が結託していた疑いが指摘されていたが、コミー氏は20日の下院情報特別委員会の公聴会で初めて公式に疑惑の存在を認め、FBIが捜査に当たっていることを明らかにした。

 通常、FBIなどの捜査機関はいくら議会から要請があったとしても、捜査中の案件の情報を安易に明らかにしないものだが、コミー氏は「非常に高い大衆の関心」を理由に例外的に公表に踏み切ったと強調。一方で、「事案は大変複雑で、いつ終了するかのタイムテーブルを示すことはできない」と、捜査が長期化する可能性も示した。

 公聴会ではトランプ氏の私的な顧問とされ、ロシアのサイバー攻撃に関係したとみられる人物と接触したと認めたロジャー・ストーン・ジュニア氏のほか、ロシア側と接触したとメディアに名指しされたトランプ氏の選対本部元参謀マナフォート氏の関与に対する質問が相次いだが、コミー氏は詳細な説明を避けた。

 「事実とすれば、重大な犯罪行為と言うだけでなく、史上、最もショッキングなわが国の民主主義への裏切り行為となる」(民主党のアダム・シッフ下院議員)とされるスキャンダルへどう対応するか、コミー氏の力量が問われることになる。コミー氏はニューヨーク出身、シカゴのロースクール卒業後、法曹界入り。ブッシュ政権の2003年に司法副長官に就任。13年にオバマ前大統領によりFBI長官に指名された。

 問題のクリントン氏の不正メール使用問題を巡っては、コミー氏は昨年7月、クリントン氏は「極めて軽率だった」が、意図的に違法行為をした証拠は見つからなかったとして訴追を求めない方針を発表。しかし、投票日まで11日しかない10月28日、クリントン氏側近から新たなメールが見つかったとして捜査再開を発表した。最終的に11月6日の選挙戦最終盤に、再捜査の結果、訴追を求めない方針に変わりはないと報告したが、時既に遅く、クリントン氏は後に「コミー氏が根拠もなく疑義を呈したことが私たちの勢いを止めた」と批判した。

 メール問題への対応を見ると、FBI長官としては異例とも言えるほど、捜査状況を饒舌に明らかにしてきた人物ともいえる。米大統領選中、キスリャク駐米ロシア大使と面会しながら議会での自身の指名承認公聴会で事実を開示していなかったと批判されたセッションズ司法長官は、トランプ陣営の疑惑に対する捜査にタッチしないと明言しているが、ニューヨーク・タイムズ紙は早くも社説で、FBIの上部機関である司法省がどれだけ疑惑を「フェイク(偽の)ニュース」とするトランプ大統領側の干渉に抗せるか懸念を示している。 (47NEWS編集部 太田清)

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