南千住/お年寄りの体操(上)
転倒して骨折、そのまま寝たきりという高齢者が少なくない。転ばぬ先の杖ならぬ、転ばぬための簡単な筋力トレーニング、人呼んで「ころばん体操」が、東京23区有数の高齢者人口比率を誇る荒川区内で盛んだ。南千住の教室を訪れたアラーキーは、いい汗を流す大先輩たちの幸福写真を撮った。
「今日は世界的な写真家、荒木経惟さんがいらっしゃっています」という係員の案内があると、おばあちゃん、おじいちゃんたちから歓迎の拍手が。
今日は写真を撮らしてもらいますんで
と頭を下げるアラキ巨匠は照れくさそう。
会場に流れる音楽は、ラジオ体操風のピアノ演奏。「イチ、ニー、サン、シッ」のリズムに合わせて参加者は手足や背中を曲げたり、伸ばしたり。写真機を構える巨匠も、いつしかみんなと一緒に体を動かすように。
意外にきついぞ
アラーキー流写真はまず、撮り手が写される人の気持ちと体を写し取ろうとすることから始まるようだ。




