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  • 福島第1原発1、2号機に送電線 20日にも電力供給


     東京電力福島第1原発3号機に放水する自衛隊の消防車=18日午後、福島県大熊町(陸上自衛隊中央特殊武器防護隊提供)

     東京電力は19日、東日本大震災で被害を受けた福島第1原発に、冷却機能を復活させるため送電線を外部から引き込み、2号機に接続する作業を完了した。2号機から1号機にもつながっており、電力供給が20日にも始まる予定。

     使用済み燃料プールの水位が下がり、燃料の一部が露出して危険な状態とみられる3号機では、当初の7時間の予定を延長して連続放水が行われた。政府は自衛隊や警察による放水で一定の効果が上がっていると評価。福島第1の原発事故は、危機脱却に向けた動きがようやく見え始めた。

     北沢俊美防衛相は、19日早朝に大型ヘリコプターで上空から実施した赤外線測定の暫定結果を発表。1~4号機の4基は、上部の壁などの表面温度がいずれも100度以下だったという。プールの燃料が露出し、過熱していれば千度を超えることもあり得る。

     防衛相は「政府対策本部も思ったより低いと解釈している」と説明。枝野幸男官房長官も「3号機は注水により、一定の安定した状態にあるのではないか」と述べた。

     東京消防庁のハイパーレスキュー隊を中心とする緊急消防援助隊による連続放水は、約22メートルの高さから水を放てる「屈折放水塔車」を使用し、毎分3トンの割合で実施。約1400トンある3号機の燃料プールの水位回復を目指した。

     経済産業省原子力安全・保安院によると、第1原発事務本館周辺の放射線量が、放水前の19日午後2時の毎時3443マイクロシーベルトから、午後9時に同2906マイクロシーベルトに低下。保安院は「一定の安定状態をみせていると思う」としている。

     外部電源の工事は、原子炉建屋が壊れておらず外部からの放水が難しい2号機を優先。東北電力の送電線から建屋内に電力ケーブルを接続する作業を完了した。設備の点検が必要だが、2号機に加え隣接する1号機にも送電ができる可能性がある。

     一方、燃料プールの水温が上昇していた5、6号機では、一部復旧した6号機の非常用発電機の電気を5号機に回し、プールの冷却を開始。水温は19日午後6時にはピーク時より約20度低い48・1度になった。6号機も水温は安定し、注水が可能になった。東電は「危機を脱した」としており、今後は30度以下までの冷却を目指す。

     東電は、一連の作業に従事した作業員6人が緊急時の上限である100ミリシーベルトを超える被ばくをしたと発表した。厚生労働省は、今回の事故対策に限り被ばく線量の上限を250ミリシーベルトまで引き上げている。

      【共同通信】