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  • 傷包み、正常なDNA複製 皮膚がん抑制酵素


     酵素「DNAポリメラーゼイータ」の分子構造。紫外線により損傷を受けたDNA(中央部)を酵素が包み込んでいる(花岡文雄学習院大教授提供)

     紫外線によって折れ曲がった部分のDNAを包み込んで真っすぐにし、損傷部分を回避してDNAの複製を進めるなど、皮膚がんの発症を抑える酵素が働く仕組みと立体構造を解明したと、花岡文雄学習院大教授(分子生物学)と米国立衛生研究所のチームが24日付英科学誌ネイチャーに発表した。

     構造が似ているが発がんの働きをする別の酵素の構造を特定しやすくなり、薬の開発も可能になるという。

     花岡教授によると、この酵素は「DNAポリメラーゼイータ」。この酵素の仲間がDNAを複製するが、損傷があると複製が止まり、がんになる恐れもある。この酵素は損傷部分があっても正しい複製を続けさせる役割があり、正常に機能しないと紫外線により皮膚がんになりやすい色素性乾皮症を発症する。

     研究チームは、DNAポリメラーゼイータの結晶を作りエックス線で解析。紫外線による損傷でDNAが折れ曲がった部分を、この酵素が添え木のように働いて真っすぐにしていた。こうして損傷部分を回避した後、正常な複製が続き、損傷部分はその後、別の酵素やタンパク質が修復するという。

      【共同通信】