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  • 廃業危機の銭湯守れ 常連客が出資、島根


     廃業危機を常連客の出資で乗り越えようとしている銭湯「鶴の湯」=09年12月、島根県大田市の三瓶温泉

     裸の付き合いはわしらで守る―。島根県大田市の三瓶温泉街で約50年前から営業する銭湯「鶴の湯」の廃業危機を救おうと、地元の常連客約30人が団結。自ら出資者となるユニークな取り組みで経営を支えている。

     県中部の三瓶山のふもとにある三瓶温泉は、鉄分を含んだ茶色の湯が評判で、かつては多くの観光客でにぎわった。だが、1990年代にバブル景気がはじけると客足は激減。車で約30分の石見銀山遺跡が2007年に世界遺産登録されたものの、PR不足で大半はほかの宿泊地へ流れた。

     温泉街が寂れるにつれ鶴の湯の経営も揺らいだ。赤字が続き、昨年4月には「10カ月後に経営破綻」の試算。運営者は廃業を覚悟したという。

     窮状を知った常連客が一肌脱ぐことに。約30人が毎月3千円を出資し、運営費に充てる計画を持ち掛けた。受付の無人化で人件費を削り、清掃や管理は自らボランティア。黒字になれば利益は出資者で分配することにし、運営者も快諾した。

     計画にかかわった洋食店経営奥村和也さん(52)は「出資者になれば経営に無関心ではいられない。観光客をもてなす気持ちも生まれ、温泉街が活気づく」と説明する。

      【共同通信】