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  •  見つかった歌人吉井勇の随想「京女さまざま」の草稿。下が11行削除された3枚目

    歌人吉井勇の草稿見つかる 谷崎潤一郎に配慮示す

     歌人吉井勇(1886~1960年)が、京都・祇園への愛着を詠んだ代表作「かにかくに 祇園はこひし寝るときも 枕のしたを水のながるる」について書いた随想の草稿が見つかり、京都府宇治市の平等院が6日発表した。

     友人の作家谷崎潤一郎が歌詞を記憶違いしたことを記述後に削除していた。近代文学に詳しい京都府立総合資料館の中山禎輝元館長(71)は「京都で親密に交際した谷崎に、恥をかかせまいと削ったのだろう。吉井のおおらかさがよく表れている」と話している。

     研究者の間では、1946年、谷崎が随想の中で吉井の代表作のうち「祇園はこひし寝るときも」の部分を、間違えて「祇園は嬉し酔ひざめの」と記したのに、吉井が反論しなかった理由が議論となっていた。

     草稿は52年の「オール読物」2月号掲載の「京女さまざま」と題した随想計20枚。先月、神居文彰住職(47)が、東京の古書店で見つけた。

     削除部分は3枚目の11行で、画家の岸田劉生が酔って吉井の歌をまねる「本歌取り」をして「祇園はうれし」と書いたことで、谷崎が思い違えたと推定しているという。

      【共同通信】