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  •  大平正芳氏(左)とライシャワー氏

    64年に大平氏と核密約を再確認 米、外相交代で危機感

     核搭載した米軍艦船の日本領海への通過・寄港を容認した核密約に絡み、米政府が1964年、日本の閣僚が核ミサイルを積んだ米潜水艦の寄港を認めないと発言したことに危機感を募らせ、自民党有力者の大平正芳氏と密約内容を再確認していたことが1日、解禁された米公文書から明らかになった。

     当時のライシャワー駐日米大使はこの前年、外相だった大平氏と核密約を記した「秘密議事録」の解釈を確認する作業を行っていたが、64年7月に大平氏が内閣改造で外相を退任。改造後の新任閣僚が密約をほごにするかのような国会答弁を行ったため、大使が大平氏に再確認を求めた経緯を伝えている。

     核密約をめぐっては68年にも、日本側の認識に疑念を抱いたジョンソン駐日大使が日本側に内容を確認しており、今回の公文書から、日米間で確認作業が繰り返されていた実態が判明した。当時の日本側の引き継ぎに問題があった可能性があり、外務省が進める密約調査でも、こうした経緯が焦点となりそうだ。

     公文書は日米関係史家の新原昭治氏と米シンクタンク「国家安全保障公文書館」が入手した。

     64年9月4日付のバンディ国務次官補あての秘密メモは、7月に就任した小泉純也防衛庁長官ら新任閣僚が対潜水艦核ミサイル「サブロック」を搭載した原潜の寄港は「核持ち込み」に当たり、日米安全保障条約上の事前協議の対象となると発言したことを問題視。

     さらに「これらの発言は(核搭載した)軍艦船の寄港や航空機の飛来は事前協議を要しないとした両国間の秘密了解と明らかに矛盾する」と指摘し、日本政府の「可能な限り高いレベル」と接触し「深刻な懸念」を伝えるよう在日大使館に指示した経過を記している。

      【共同通信】