尼崎脱線事故調委員が情報漏えい JR西社長に最終報告の直前![]() 尼崎JR脱線事故での国交省航空・鉄道事故調査委の情報漏えいについて謝罪し、頭を下げる運輸安全委の後藤昇弘委員長=25日午後0時45分、国交省 2005年4月に発生した尼崎JR脱線事故で、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(現運輸安全委員会)の委員が、07年6月に最終報告書を公表する直前、報告書案をJR西日本の山崎正夫社長(当時)に渡していたことが25日、分かった。運輸安全委は「委員の秘密保持義務に反した情報漏えいだった」として謝罪した。 前原誠司国土交通相によると、委員はさらに最終報告書をまとめる会議で「自動列車停止装置(ATS)があれば事故は起きなかった」とのJR西日本に不利になる文言を、報告書から削除するよう求めていた。国交相は25日の記者会見で「言語道断の犯罪行為。亡くなられた方やけがをされた方に心からおわびを申し上げたい」と陳謝した。 安全委によると、情報を漏らしたのは国鉄OBで元日本鉄道運転協会専務理事の山口浩一氏。山崎前社長からの働き掛けを受け、報告書案を渡して調査状況を伝えたほか、会議でATSに関する報告書案の記述削除を求める発言をした。最終的に山口氏の提案は受け入れられなかった。 安全委は「漏えいにより、最終報告書の内容がゆがめられたことはない」としている。 山口氏は01年から2期にわたり委員を務め、07年9月に退任した。 当時の事故調査委設置法は「職務上知ることができた秘密を漏らしてはならない」と委員に守秘義務を課し、国交省の外局になった運輸安全委も現在同様の規定を設けている。 神戸地検は今年7月、ATSがあれば事故を防げたとして、JR西日本が現場を急カーブに付け替えた当時の安全対策最高責任者だった山崎前社長を業務上過失致死傷罪で在宅起訴した。この取り調べの中で山口氏から山崎前社長への情報伝達が分かり、捜査当局側から安全委に通報があったという。 【共同通信】
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