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  • 福岡の裁判員裁判で被告人質問 量刑決める情状面が争点

     49歳の長男を刺殺したとして殺人罪に問われた無職田中潤被告(78)の裁判員裁判第2回公判が16日、福岡地裁(鈴木浩美裁判長)で開かれた。被告の長女(53)ら2人の証人尋問後、被告人質問があり、法壇に向かって右端の裁判員が「ナイフを持った時、不意にでも刺されば死んでしまうかもしれないと思いませんでしたか」と殺意を持った時期を確認した。

     暴力を振るう長男が周囲に迷惑をかけ続けることに思い余って殺害したとする事実関係に争いはなく、殺意の発生時期など量刑を決める情状面が争点となっている。起訴状では、ナイフで刺した後に包丁で刺したとされるが、弁護側は「殺害の決意は、ナイフで刺した後」と主張している。

     田中被告は「ナイフは殺せるほどの凶器じゃない。殺すつもりなら、(最初から)包丁を選んでいた。長男がわたしを冷蔵庫に押し付け、はねのけるために腰に差していたナイフを取り出した」と答え、裁判員は本当かどうか表情を読み取ろうとしているようだった。

     長女への尋問では、向かって左端の裁判員が裁判官にメモを渡し、裁判官が質問をする場面も。裁判員の女性6人は、目立つ色の服装もあった初日に比べ、グレーやベージュなど落ち着いた印象。田中被告の声が小さいため、耳に手を当てて細かくメモを取った。

     起訴状によると、田中被告は、5月1日夜、福岡県久留米市の自宅作業場で屋台経営の長男哲也さん(49)の腹をナイフで刺し、自宅前の路上でも包丁で突き刺し、失血死させたとしている。

     17日は田中被告の知人を証人尋問して午前中に結審し、18日午後に判決の見通し。

      【共同通信】