漫画「はだしのゲン」続編断念 作者中沢さん、視力低下で自らの被爆体験をもとに、広島で力強く生きる少年を描いた漫画「はだしのゲン」の作者中沢啓治さん(70)=埼玉県所沢市=が15日、右目の白内障が悪化し続編の執筆を断念したことを明らかにした。 今年1月に受けた手術でも視力が回復せず「細かい線を描くことができなくなった」(中沢さん)ため。今後は漫画家の活動は行わず、絵画制作を通じて核兵器廃絶と平和を訴えるという。 続編は、主人公のゲンが上京し、漫画家の手伝いをしながら画家を目指す筋書き。被爆者への差別と戦いながら成長し、絵の修業のためフランスに向け出発するシーンまでを描く予定で、既に2回分の下書きを終え、出版社も決まっていた。 「期待していた読者には申し訳ない。東京で成長するゲンを想像してもらうことで伝わることもあるはず」としている。 中沢さんは6歳の時、広島市の神崎国民学校(現在の市立神崎小学校)の裏門で被爆。1961年に上京し、その後、24歳で漫画家となった。 「はだしのゲン」は73年から週刊少年ジャンプで連載。全10巻の英訳が今年完成し、ロシア語や韓国語などでも既に翻訳され、世界中の子どもたちに読まれている。 【共同通信】
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