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  • 韓国で「1Q84」版権が最高値 出版界に批判も


     ソウル市内の書店に設けられている、日本の小説の専門コーナー(共同)

     【ソウル共同】韓国で、村上春樹さんの新作長編小説「1Q84」の版権が、同国出版界で過去最高の15億ウォン(約1億1600万円)で落札され、話題を呼んでいる。背景には日本小説の人気があるが、版権の高額化には「国内作家の空洞化を招く」との批判もある。

     「1Q84」の版権をめぐっては、出版社が激しい争奪戦を展開。韓国メディアによると、各社が高額な版権料を提示してきたため、7月中旬に日本の出版社が競争入札を実施。落札額がつり上がったあおりで、これまで村上さんの著作を数多く販売してきた出版社が落札できない事態になった。

     韓国では近年、日本人作家の小説が人気で、村上さんのほか恩田陸さん、よしもとばななさんらの作品がヒット。翻訳された作品も2000年初めは300作ほどだったが、05年から増加し、08年には837作に達した。日本人の著者に前払いする印税の額も以前は30万~50万円が相場だったのが、最近では10倍ほどに跳ね上がり、300万~500万円になるケースもあるという。

     韓国では、1年間に出版される書籍のうち、翻訳書が4分の1を占めるとされる。文学作品が多い。出版社の社長は「苦労して国内作家を育てるよりも、海外で売れた本を翻訳する方がもうかる」と言い切る。一方、出版社に勤務する朴真一さん(34)は「海外の人気作家ばかりに目を向ける風潮は、将来に悪影響をもたらす」と批判する。

      【共同通信】