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  •  閣議後、記者の質問に答える舛添厚労相=9日午前、国会

    原爆症基準見直しへ 国上告見送り、救済策が焦点

     国の18連敗となった原爆症認定集団訴訟の東京高裁判決について、舛添要一厚生労働相は9日の記者会見で、判決を受け入れ上告を見送ると表明した。政府高官は同日、認定基準などについて「8月の広島、長崎の原爆の日までに一定の方向性を出したい」と述べ、見直す考えを示した。

     東京高裁判決は、これまで国が認めなかった肝硬変(肝機能障害)と甲状腺機能低下症を原爆症の疾病と認定しており、今月下旬に厚労省で開かれる専門家による分科会の審議を経て、国が設ける「積極認定」の基準にこの2疾病が加わる公算が高まった。ほかにも原告側が求める原告全員の救済や、全国の訴訟の解決に向けた国の対応が焦点となる。

     舛添厚労相は「判決が確定した原告には(認定に向け)必要な手続きを取る」とした一方、原告全員の救済については「原告の意見を聞き、官房長官に相談し、最終的には首相の決断になる」と述べた。河村建夫官房長官は記者会見で、訴訟の解決に向け「どういう方法があるか、できるだけ早く結論を導き出すようにしたい」と語った。

     上告見送りの理由について厚労省は「判決内容は、基本的には個別の原告にかかわる認定の問題で、法令解釈違反などがあるとまではいえない」と見解を発表した。

     5月28日の東京高裁判決は、慢性肝機能障害や甲状腺機能低下症の原告を含め、昨年4月実施の新基準で国が認めなかった原告10人のうち9人を新たに原爆症と認定。爆心地に近づいた時期や症状などから、原爆の放射線が疾病の原因ではないとして一審に続き請求が棄却された1人を除き、原告30人中29人が認められた。

      【共同通信】