47NEWS >  共同ニュース  > 記事詳細
  •  ニュース詳細     
  • 米国内で新型インフル初の死者 警戒水準「5」に迫る


     29日、米ホワイトハウスで、新型インフルエンザの感染拡大に懸念を示すオバマ大統領(左)(AP=共同)

     【ワシントン29日共同】米疾病対策センター(CDC)は29日、テキサス州で1歳11カ月の幼児が新型インフルエンザで死亡したと明らかにした。テキサス州保健当局は、幼児はメキシコ人で訪問先のテキサス州南部で発症し、13日から入院治療を受けていたと説明。医療設備の整った米国で初めて死者が出る事態に、オバマ大統領は「状況は明らかに深刻だ」と強調、感染拡大阻止に全力を挙げると表明した。

     世界保健機関(WHO)のフクダ事務局長補代理は29日の定例電話記者会見で、新型インフルエンザの警戒水準が「フェーズ5に近づきつつある」と指摘した。「5」は世界的大流行(パンデミック)に極めて近い状況。WHOは早ければ29日にも警戒水準の変更を議論する3度目の緊急委員会を開催する可能性がある。

     感染確認は新たにドイツとコスタリカ、オーストリアであり、計10カ国に増加。ウイルスが国境を越える勢いは衰えていない。メキシコでは感染によるとみられる死者が160人、患者が2498人に達した。フクダ氏は「感染は明らかに拡大しており、現時点で収束に向かう証拠はみられない」と述べた。

     米ニューヨーク・クイーンズ地区の私立高校関係者ら数百人が感染の疑いがある症状を訴えていたことも判明。CDCは29日、米国内の感染確認は10州で91人になったと発表した。

     ニューヨークに次いで感染者が多いカリフォルニア州のシュワルツェネッガー知事は、州独自に「緊急事態宣言」を出した。オバマ大統領は緊急対策費として、議会に15億ドル(約1450億円)の支出を要請した。

     WHO緊急委員会の委員を務める国立感染症研究所の田代真人インフルエンザウイルス研究センター長は、北米以外の地域で人から人への2次感染が明確になれば、警戒水準が現在の「4」から「5」に引き上げられる根拠になるとの認識を示した。

     AP通信などによると、キューバ、アルゼンチンがメキシコへの航空便を停止した。韓国は、メキシコや米国帰りの16人が新たに感染の可能性があると発表した。

     厚生労働省は29日、成田、関西の2空港で、メキシコなどからの直行便の搭乗者に対する機内検疫で17人が簡易検査の対象となったが感染の疑いがある人はいなかったと発表した。

      【共同通信】