将来の年金、現役収入の50%割れ 納付率現状なら、厚労省公的年金の財政見通しをめぐり、国民年金の保険料納付率が現行水準のまま向上しない場合、将来の厚生年金の給付水準(所得代替率)は政府が約束した「現役世代の収入の50%」を割り込み、49・3%程度に落ち込む、との厚生労働省の試算が14日、明らかになった。 2007年度の実際の納付率は63・9%だったが、厚労省は今年2月に公表した年金の財政検証で、納付率を80%と設定。そのうえで所得代替率は50・1%を維持できるとしていたが、「現実離れした前提に基づく試算」との批判があらためて強まりそうだ。 厚労省は同日、民主党の要求に応じ、「納付率が1ポイント変動するごとに所得代替率は0・05-0・06ポイント変わる」との試算結果を提示。納付率を80%ではなく実績値に近い65%に置き換えると、所得代替率は49・20-49・35%となる。 納付率が78%を割り込むと、所得代替率は50%を維持できなくなる計算だ。国民年金の納付率が厚生年金の給付に影響を与えるのは、公的年金ではいずれにも共通の土台となる基礎年金部分があるため。 厚労省は「社会保険庁が納付率を80%にアップさせる目標を掲げており、妥当な前提だ」としているが、08年度の納付率は昨年12月現在、60・9%で前年同月比1・9ポイント減と悪化。改善に向けた具体的な見通しは立っていない。 2月の財政検証は、納付率や出生率、経済指標などの見通しを一定の数値に設定した基本ケースでは、所得代替率は09年度の62・3%から徐々に下がるものの、38年度以降50・1%を維持できる-との内容だった。 【共同通信】
|
