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  •  田母神俊雄・航空幕僚長

    侵略否定で空幕長更迭 集団的自衛権行使も要求

     防衛省の田母神俊雄航空幕僚長(60)が、過去の中国侵略や朝鮮半島の植民地支配を正当化して「わが国が侵略国家だったなどというのはまさにぬれぎぬ」と主張し、政府の憲法解釈で禁止されている集団的自衛権行使や「攻撃的兵器」の保有解禁も事実上要求する論文を31日、発表した。浜田靖一防衛相は同日夜、防衛省で記者団に「政府見解と違うことは極めて明白。空幕長としてふさわしくない。要職を解く」と更迭を表明、田母神氏を更迭した。

     同氏は同日深夜の持ち回り閣議で航空幕僚監部付に異動。防衛省設置法により岩崎茂航空幕僚副長が当面代理を務める

     麻生太郎首相も同日夜、論文について「適切でない」と述べた。中韓両国などが反発し、シビリアンコントロール(文民統制)の観点から議論を呼ぶのは必至で、麻生内閣の政権運営にも影響が出そうだ。

     論文は「日本は侵略国家であったのか」と題し、19世紀後半以降の日本の朝鮮半島や中国への軍事的行動について「相手国の了承を得ないで一方的に軍を進めたことはない」と主張。同時に「わが国は蒋介石により日中戦争に引きずり込まれた被害者」「条約に基づいたもの」などとして重ねて正当化している。

     1941年の太平洋戦争開戦に関しては「日本はルーズベルト(米大統領)の仕掛けたわなにはまり真珠湾攻撃を決行することになる」として、やむを得ない戦争突入だったと強調した。

     田母神氏は今年4月、航空自衛隊のイラク空輸活動を違憲とした名古屋高裁判決について「そんなの関係ねえ」と発言し、批判を浴びた。

      【共同通信】