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  •  第43回水戸市芸術祭(水戸市、茨城新聞社など主催)の美術展覧会第1期が4日、同市五軒町の水戸芸術館現代美術ギャラリーで開幕した。日本画(34点)、洋画(172点)、彫刻(18点)、工芸美術(52点)の4部門で計276点の作品を展示している。  審査員による作品の講評と主な入賞作品は次の通り。(敬称略)  ■日本画  【講評】一般の出品点数が昨年度を上回り一層しっかりした作品が多く、力作が寄せられたことが大きな喜びだった。内容的にも変化があり、特に賞の選考にはかなりの時間を要するほど甲乙の付けがたいものがあった。惜しくも賞にもれた作品の方には、もう少し賞の数があれば…と思うくらい残念に感じている。次回を期して精進をお願いしたい。  なお水墨画の作品が少なくなった感もあるが、積極的に参加し、芸術館という立派な会場に陳列される喜びを味わっていただきたい。さらに大きさの点で、絵が20号以上ということだが、もう少し大きかったら良かった、と思われる作品もあったので心掛けていただければ幸いだ。  ▽市長賞「行く夏」伊藤澄恵▽市議会議長賞「薔薇の花咲く」小泉博子▽市教育長賞「食卓風景」松本久代▽市文化振興協議会奨励賞「厳麗(投入堂)」綿引稔▽茨城新聞社長賞「舞う」宇野四樹▽水戸美術家連盟奨励賞「春の音」林朝子▽現代美術センターディレクター賞「ジャーマンアイリス」西脇静子▽水戸美術家連盟会員努力賞「山湖の冬」山岸耕二郎  ■洋画  【講評】審査員一同襟を正し、挙手をもって厳正かつ公正に審査に当たらせていただいた結果、搬入点数に対する入選点数の割合はほぼ例年並みとなり、今年も厳選であったといえる。入選作品の中には、丁寧にしっかりと描き込んだものや、感動を素直に描写したもの、技術的レベルの高いものなど好作が多く見られ、それらの中でも特に優れた表現がなされた作品が受賞の誉に輝いた。逆に対象をとらえる力が弱かったり、単にスナップ写真を引き伸ばしただけのような安易な作品が憂き目を見た。  モチーフに対するさまざまな解釈や表現技法の多様性など、現代絵画の可能性は大変幅広くそして深い。願わくば、今後を担う若い世代の新しい力が育ってくれることを期待したい。  ▽市長賞「K-3倉庫」小野徳栄▽市議会議長賞「晩秋」浅見優子▽市教育長賞「卓上静物」綿引ミツ▽市文化振興協議会奨励賞「緑のイヤリング」深作八重子▽茨城新聞社長賞「ひきちさん」益子登美子▽水戸美術家連盟奨励賞「流し網」辻本瑠美子▽同「ヴァイオリンのある静物」鯉渕悦子▽同「制作(祖父を偲ぶ)」飯田陽久▽同「ふる里を想い」鄭春子▽同「栄枯盛衰」渡辺義隆▽同「Doll」後藤富子▽同「青山通りⅠ」磯谷昭子▽現代美術センターディレクター賞「希い」田口孝子▽水戸美術家連盟会員努力賞「砂漠を行く」笹嶋成子  ■彫刻  【講評】一般応募作品は8点で、出品点数の伸び悩み傾向が続いている。表現の手段や作風は、具象の塑像と木彫がほとんどで堅実な仕事の積み重ねがうかがえる。特に稲葉朗さんの「judge」はサッカーの審判員の毅然とした姿を手慣れたノミ使いで写実的に表現し、今の世相をとらえた木彫である。福島康恵さんの「TSK1」も木彫に淡い着色で幼児の愛らしさをうまく表現している。吉澤信弘さんの「静寂」は穏やかな女性の立姿を表し、木村球一さんの「きっぱり」は明確な意志を示した女性の顔を作っている。いずれも構成やプロポーションの面で一考を要するが、素直に制作に取り組んでいる姿勢が好感をもたれる。  ▽市長賞「judge」稲葉朗▽市議会議長賞「静寂」吉澤信弘▽水戸美術家連盟奨励賞「きっぱり」木村球一  ■工芸美術  【講評】今年の工芸美術は、去年より搬入点数が増加した。受賞者は必然的に陶芸作品が上位を占めた。市長賞の堀川喜代子さんの「象嵌蓮池文壺」は口作りに少し問題があるにしてもおおらかな丸みの中に蓮の花と葉を象眼炭化焼成し秀作に仕上がったと審査員の一致した意見だった。市議会議長賞の川上美智子さんの「多面体幾何紋花瓶」はフォルムの力強さの中に動きのある三角文様を配しバランスが取れていた。教育長賞の松永昌代さんの「六月の輪舞」は木の葉の落とし文のような彩泥による斜めの文様がユニークでいい作品だった。全体としては陶芸作品が多く他の分野の出品者の応募を期待したい。  ▽市長賞「象嵌蓮池文壺」堀川喜代子▽市議会議長賞「多面体幾何紋花瓶」川上美智子▽市教育長賞「六月の輪舞」松永昌代▽市文化振興協議会奨励賞「アジサイに魅せられて」海老沢貴子▽茨城新聞社長賞「玉響」山中智子▽水戸美術家連盟奨励賞「相棒Ⅱ」高橋由利子▽同「萠芽」田澤輝久▽同「幾何文扁壷」佐々木冨美子▽現代美術センターディレクター賞「夢・心・舞」大内正子 【写真説明】 水戸市芸術祭の美術展覧会第1期の作品を鑑賞する市民=水戸芸術館
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      【茨城新聞】