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  • 「数は力」。小沢一郎民主党幹事長の政治哲学について語られる際、よく引き合いに出される言葉である。力をもたらす「数」の源泉は選挙だから、小沢さんが常日ごろ選挙での勝利にとりわけこだわるのもそれ故と思われる▼ただ、この理屈は危うさを秘めていて、まれににじみ出たりする。小沢さんが先ごろ、同党愛知県連のパーティーで行ったあいさつもその一例だろう▼土地購入問題をめぐり事務所や資金管理団体が東京地検特捜部の家宅捜索を受けた件に関し、「法律に触れるようなことはしていないと国民も理解してくれたから、政権を与えたのではないか」などと述べた▼選挙で勝ったからには世間はとうに納得済みとでも考えているかのごとき口ぶりである。聞いていて、例えば、異物を飲み下した時に似た違和感にとらわれた人も多かったのではないか。選挙が民主主義の根っこであるにしても、「数」をすべてのよりどころになどできはしまい▼不思議なのは、党内から表立って小沢さんに詳しい説明を求める声が聞かれない点である。鳩山由紀夫首相にしてから「コメントする立場にない」と言い、全党一丸を強調するありさまだ。小沢さんにならえば「声は力」だ。このままでは党名にある「民主」の看板が泣かないか。
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      【神奈川新聞】