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  • ▼日本人のさまざまな素晴らしい性質を外国の人たちに知ってもらう一助に−。内村鑑三は『代表的日本人』を執筆した動機を序文でこのように記し、真っ先に西郷隆盛を取り上げた▼明治維新の立役者につけた副題は「新日本の建設者」。その人となりについて「彼ほど人生の欲望の少き人を知らない」と書き、身体についても、財産についても無頓着であったとして次のような挿話を紹介する▼西郷は東京の最も繁華街にあった所有する立派な土地を設立されたばかりの国立銀行に譲渡。代価を問われても口にするのを拒み続けた。この逸話に続けて、内村は漢詩の一節「兒孫(じそん)ノ為ニ、美田ヲ買ハズ」を引用する▼子孫のために財産を残すと、ためにならないからしない−という詩句だが、これとともに維新の功労者の言葉としてよく知られているのは「敬天愛人」だろう。天を敬い、人を愛する−という意味だ▼民主党の小沢一郎幹事長も「敬天愛人」を好きな言葉に掲げる1人だが、自らの資金管理団体の土地購入問題に絡み、東京地検特捜部の参考人聴取要請に応えず、事務所などが強制捜査を受ける事態に発展している▼共同通信社の世論調査では85・4%の人が説明責任を「果たしていない」と回答している。政権交代の立役者で“新日本の建設者”を目指す人に注がれる視線は厳しい。
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      【上毛新聞】