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小沢一郎さんは高校時代、勉強の息抜きによく映画を見た。印象深いのは三船敏郎主演の「馬喰(ばくろう)一代」「無法松の一生」や黒沢明監督の一連の作品、洋画では「オクラホマ!」「ジャイアンツ」「風と共に去りぬ」(「語る」文芸春秋)。お気に入りはエリザベス・テイラーやビビアン・リー。「いわゆる美人女優という感じが好みかな」。そんな軟らかい話を交えた本に、金権政治批判に答えたくだりがある。「政治活動とは、そんなにカネがかかるものなのですか」とただすと。自民党幹事長時代に総選挙のために財界からカネを集めたのは事実だが、田中角栄の子分はさすがにすご腕だ、とマスコミが書きたてたのは全然違う。「民主主義のコストと思って献金をお願い致します」とはっきり申し上げただけなんです。巷間(こうかん)言われるようにすごんだんじゃない。パンフレットやポスターを刷り、PRもし、人も集めるから「政治活動には当然カネがかかる」。「国民は政治家に聖人君子を求めるが、その反面、政治家にいろいろ要求をする。実際カネが必要だ。建前と実態の乖離(かいり)がありすぎるんだね」。小沢資金の実態解明へ東京地検特捜部が迫る。映画「ジャイアンツ」の中で、大牧場主の妻エリザベス・テイラーと使用人ジェームス・ディーンがしゃれた会話を交わす。「お金がすべてじゃないわ」「持ってる人はそう言うんです」。小沢劇場ならせりふが変わる。「政治にはカネがかかる」「かけている人はみんなそう言うんです」
[記事全文] 【東奥日報】
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