![]() 「ずっと『箱根を走りたい』と言っていた正也の夢がやっとかなった」−。東京箱根間往復大学駅伝(箱根駅伝)で総合連覇を達成した東洋大学で、3日の復路・9区を鮮やかに駆け抜けた工藤正也選手(青森山田出)。七戸町の実家では父正治さん(56)がテレビを見守りながら、母京子さん(55)ら家族3人は沿道で横断幕を携えて、最終学年でようやく出場を果たした力走に精いっぱいの声援を送った。 小学生の時から陸上とアルペンスキーで頭角を現した工藤選手だったが、小規模だった中学校には入学当時陸上部がなく、正治さんと2人で自宅近くの山を走り込んだ。 長距離の素質が認められ、箱根駅伝出場の夢を抱いて青森山田高、そして東洋大に進学。だが3年間出番がなく、ふだんは口数が少ない工藤選手が「(仲間が)みんな強い」と正治さんに漏らしたこともあったという。 最終学年で迎えた今回、ようやく選ばれ、エントリー選手の代表・駅伝主将の大役を務めることに。大会前の発表では補欠だったが、当日朝のメンバー変更で、正式に9区への出場が決まった。 2位と約5分半の差でたすきを受け継いだ工藤選手は、23キロを堅調な走りでリードを守り続け、チームカラー「鉄紺」のたすきをアンカーにつないだ。 「大学に入って走りが変わった。脚にはずいぶん筋肉がついた」。テレビでアップされる息子の姿に、正治さんは4年間の大きな成長を感じ取った。 レース後、「3年間箱根を走れなかったが、最後に成果が出せて良かった」と笑顔で語った工藤選手。正治さんは「体調次第では出走できない可能性もあったが、みんなの期待に応えられた。4年生でやっと走ることができ、優勝のうれしさは他の選手の倍だろう」と目を細めた。
[記事全文] 【東奥日報】
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