47NEWS >  共同ニュース  > 記事詳細
  •  ニュース詳細     
  • 英国のミステリー作家、ルース・レンデルの小説に「ロウフィールド館の惨劇」がある。倒叙形式で、書き出しに犯人や動機を明かしている。随分前に読んだので記憶があやふやだが、動機は読み書きできないこととの設定に意表を突かれた▼きょう8日は「国際識字デー」。識字は読み書きができること。ユネスコによると、世界の大人の非識字者は推計7億5900万人。紛争や貧困などのため、教育を受けられない子どもたちが約7200万人いる▼「はやくきてくたされ」との繰り返しが心にしみる野口シカの手紙。米国にいる息子の英世にあてたもので、たどたどしい文字ながら、帰国を待ち望む母親の気持ちがあふれている▼幕末に生まれたシカは子ども時代、貧しくて子守の奉公に出て、寺子屋に行けなかったが、独習したという。その勤勉さが英世を偉大な細菌学者に育てたのだろう▼読み書きができないことは社会的、経済的な不利益を受ける。教育を受ける環境があれば、子どもたちの可能性は広がり、人類の進歩に貢献する人も現れるだろう▼識字率向上へ国際社会が取り組んでいる。協力して、読書の楽しさも分かち合いたい。(広)
    [記事全文]
      【茨城新聞】