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  • 両雄並び立たずとはどちらかが倒れることだが、両雄が一つになることもあるのかと驚いた。食品業界の東の雄キリンホールディングスと、西の雄サントリーホールディングスが経営統合に向け交渉に入った。キリンといえば、明治時代からのビールの草分け的存在だ。中国で聖人が出る前に現れるという想像上の動物「麒麟(きりん)」をあしらったラベルは、戦後も長く飲食店や家庭の食卓に君臨した。麒麟の絵には今も王者の風格が漂う。一方のサントリーは大阪に鳥井信治郎氏が開業した、ぶどう酒の個人商店が母体。高度成長期の広報誌「洋酒天国」には開高健さん、山口瞳さんらも在籍した。シンボルキャラクターといえば、柳原良平さんの「アンクルトリス」が思い浮かぶ。個性の異なる両社だが、業界の1、2位。単独でも十分生き残れるほど利益を出している。それでも世界市場でさらに成長するには、両雄合体が不可欠ということのようだ。サントリーの2代目社長、佐治敬三氏に鳥井氏が口癖のように言った言葉が「やってみなはれ」。佐治氏が初めてビール事業に進出した際も、この言葉に後押しされた。キリンではどんな言葉になるのだろうか。とにかく行動だという精神で、両社は統合へ動いたと推察する。近い将来、慣れ親しんだ企業名がどうなり、どんなラベルのビールやキャラクターが生まれるのだろう。両雄丸く収まる、となるか。
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      【高知新聞】