![]() 女児の一人が遺体となって発見された宮沢湖霊園(飯能市宮沢)。「犠牲者四人を一緒に慰めたい」と、遺体発見現場に合同の慰霊碑が建てられた。事件から二十年。遺体の第一発見者の一人で、同園の管理人だった男性は、昨年亡くなった。現在、管理人を務める男性(66)は「時の流れを感じずにはいられません」と振り返る。だが、慰霊碑に今でも花を手向けていく人もいる。霊園の関係者男性(57)は「今も心の中に事件を忘れられない人はたくさんいます。事件を風化させないためにも、このことを語り継いでいきたい」と気持ちを込めた。 法事で同園を訪れた別の寺の副住職男性(31)は「死刑の執行にはコメントできない。今はただ、被害者に安らかにお眠りくださいとしか言えない」と言って、慰霊碑に手を合わせた。 墓碑訪れる人絶えず 入間 被害女児のお墓がある入間市内の寺院には、おかっぱ頭の女の子のお地蔵さんがひっそりと建っている。像の前には野菊やカーネーションの花々が供えられ、お墓の周りは丁寧に手入れがされていた。遺族をはじめ、心ある人々の花を手向ける姿は、今でも途絶えることはないという。 同寺院の住職(70)は「遺族の心の痛みや苦しみは今も変わらないが、(死刑執行をきっかけに)なんとか立ち直ってほしい。女児は生きていれば青春をおう歌する楽しい時期だったと思うと、今でも許せない気持ちもある」とかみしめるように話した。 一方、女児の住んでいたマンション。事件当時からマンションに住んでいる無職女性(82)は「ちょっと(執行までの時間が)遅すぎるのではないか。(宮崎死刑囚には)反省や後悔の念があってもよかったと思う」と憤りをぶつけた。 また、別の近所の住人男性(63)は「死刑執行まではけりがつかないと思っていたが、これでようやく終わった。こんな事件はもう二度と起きてほしくない」と事件が与えたショックの大きさを生々しく語った。 住民「執行は当然」 事件への関心低下も 川越 誘拐された川越市の女児=当時(4つ)=が住んでいた団地は、事件後に入居した小さい子どもを持つ若い夫婦も多く、事件への関心は薄らいでいるという。 事件当時から住んでいる五十歳代の主婦は「とっくに死刑が執行されていると思っていた」と驚く一方、「死刑執行は当然です。あまりに悲惨な事件。精神的な病気を主張していたようですが、四人も殺しておいて通用しません」と吐き捨てるように話した。 発生時、団地住民らとともに女児の捜索に取り組んだという無職男性(70)は「当時はびっくりしたが、今でも秋葉原の事件と根は同じではないか。団地内は若い人も多く入っており、今は自動車盗の被害に関心が集まっている」と話した。 団地内の店舗で一年前から働いている入間市の女性(40)は「仮に社会に復帰しても、彼には普通の生活はできない。拘置所での生活が人生で一番落ち着いていたのではないでしょうか。ここ数年、他県では幼女の行方が分からない事件が相次いでいることが気になります」と同様の事件がなくならないことに眉をひそめた。
[記事全文] 【埼玉新聞】
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